伝わる英語:まずは音が届いているの?~中国人の英語が通じて日本人の英語が通じないわけ
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英語を話して相手に通じないと、シャイな日本人は、 話したくなくなってしまう。(私だってそうである)
通じなかった理由は、発音が悪い、 アクセントやイントネーションが違うが主で、単語を言い間違えたとか、 文法が間違っていたということもあろう。
ところで、「発音が悪い」という範疇に語られ、 実はもっとも根源的な問題はそもそも「音が相手に届いていない」だ。
アークコミュニケーションズには、発音矯正プログラム「 発音サプリR」がある。
発音を改善するために、口の開け方など講師がone to oneでコーチするのだが、傍らで聞いていて、変化が如実にわかるのは、発声である。
明らかに声が大きくなり、音が届き、発話(英語) が聞き取りやすくなる。
中国に駐在していたときに、 同じ下手な英語でも中国人の英語のほうが日本人の英語より通じやすいなぁと感じていた。フォネティックス(音声学) の観点から考えるとこういうことかと思う。
■ちり紙が動く中国語 vs ろうそくの火を消さない日本語
そう言えば、昔中国語の先生が「中国語の発音を勉強するときは、 ちり紙(いまや死語か?)を顔の前につけて、
中国語を発音してください。ちり紙が動けば合格です。日本人は、 息を出さないから」
中国語は、日本語と違って息の出る音が多い。 日本の演歌歌手が出来るだけ息を大事に使うために、ろうそくを前に発声練習するというのと正反対だ。
そして、英語も息の音が多いのである。
p,b,k,g, t,d,v, fなど、これら息の音が届きやすい中国人と、 音を呑み込んでしまう日本人。
日本人からすると、 中国人の英語のほうがネイティブより離れて聞こえるんですけどね 。
■音域が違う日本語
英語教材完全ガイド 【英語教材辛口ランキング50】 (100%ムックシリーズ)
なる雑誌がコンビニで売っていたので思わず手に 。
そこに面白いことが書いてあった。
言語により音域は違うそうで、
日本語:125-1500ヘルツ
英語:2000-4000ヘルツ
イタリア語:2000-4000ヘルツ
ドイツ語:125-3000ヘルツ
ロシア語:125-8000ヘルツ
ヘルツは大きいほど高い音である。 つまり日本語は世界でも有数の低い音で、 英語は高い音なのである。
高い音に慣れている欧米人にとって、 日本人の音は低くて聞きづらいのだ。
そして、低い音に慣れている日本人にとっては、 高い音の英語が聞きづらい。
日本人がリスニングが苦手というのはそういうところにあるらしい 。
さて、それでは中国語は?
と調べると、500-3000ヘルツ。
日本人より音域が高く、英語に近いのだ。
となると、日本人が気をつけるべきは、
「声をワントーン高くし、息を強く吐き出して話す」
このように話すと、必然的におなかに力がはいるはず。
英語は日本語よりはるかに腹筋や表情筋を使うのである。
お試しあれ。
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