シロクマ日報:ITmediaオルタナティブ・ブログ (RSS) シロクマ日報

決して最先端ではない、けれど日常生活で人びとの役に立っているIT技術を探していきます。

« 2007年11月10日

2007年11月12日の投稿

2007年11月13日 »

iTunes で「中西部の10代セックスショー」というポッドキャストを見つけたらどうしますか?刺激的なタイトルに引かれて思わずクリックしてしまう……という人が多いのでは、と想像しますが、実は10代の若者に向けた「性教育ポッドキャスト」なのだそうです:

Sex-Ed Podcast Is Frank, Funny and Controversial (WSJ.com)

2人のクリエーター、Nikol Hasler さんと Guy Clark さんが始めたポッドキャスト"The Midwest Teen Sex Show"について。ビデオによるポッドキャスティングなので、正確には「ビデオ・ポッドキャスト」なのですが。10代の男女が直面する性の問題について、率直な言葉で語り、より現実に即したアドバイスを提供することを目的としているそうです。

ちなみに記事中で言及されている、エピソードNo.4"Birth Control"のビデオがこちら:

この取り組みについては、評価する声がある一方、医学的な観点から考察が行われていないという批判もあるそうです。またエンターテイメント性が話題になっているのであって、教育効果という点には疑問が残る、との声もあるとのこと。従来のような「保健の先生が教室で教える」というスタイルから離れ、新しい手法を始めようとすれば、様々な問題が生じてしまうのでしょう。特に性教育というのがセンシティブなテーマであることは、日本の状況を見ても明らかです。

しかし「ポッドキャスト」という、より10代の若者に近いメディアを利用するというアイデアは評価されて良いのではないでしょうか。誰かにメッセージを届けようと思えば、ターゲットが接する確率が最も高いメディアにメッセージを載せるのが最善の方法でしょう。例えば以前もご紹介した『社会が変わるマーケティング』では、ネパールでHIV/エイズ問題に対する意識を高めるために、切手にメッセージを印刷するという手法が行われたことが紹介されています。テレビや新聞というメディアが普及していないため、「切手」が代替として利用されたわけですね。

考えてみれば、日本ではマンガで専門知識を伝えるという手法が広く行われています。「○○というメディアは××というテーマを扱うのに適していない」という考えを捨て、「○○というメッセージを伝えるためには、どんなメディアを利用すべきか?また何がメディアとして利用できるか?」と考えなければならないのでしょうね。

アキヒト

« 2007年11月10日

2007年11月12日の投稿

2007年11月13日 »

» このブログのTOP

» オルタナティブ・ブログTOP



プロフィール

小林啓倫

小林啓倫

株式会社日立コンサルティングの経営コンサルタント。WEBサービスの企画・運営、新規事業の立案などに携わる。個人でPOLAR BEAR BLOGも執筆中。

詳しいプロフィール

Special

- PR -
カレンダー
2013年5月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
akihito
Special オルタナトーク

仕事が嫌になった時、どう立ち直ったのですか?

カテゴリー
エンタープライズ・ピックアップ

news094.gif 顧客に“ワォ!”という体験を提供――ザッポスに学ぶ企業文化の確立
単に商品を届けるだけでなく、サービスを通じて“ワォ!”という驚きの体験を届けることを目指している。ザッポスのWebサイトには、顧客からの感謝と賞賛があふれており、きわめて高い顧客満足を実現している。(12/17)

news094.gif ちょっとした対話が成長を助ける――上司と部下が話すとき互いに学び合う
上司や先輩の背中を見て、仕事を学べ――。このように言う人がいるが、実際どのようにして学べばいいのだろうか。よく分からない人に、3つの事例を紹介しよう。(12/11)

news094.gif 悩んだときの、自己啓発書の触れ方
「自己啓発書は説教臭いから嫌い」という人もいるだろう。でも読めば元気になる本もあるので、一方的に否定するのはもったいない。今回は、悩んだときの自己啓発書の読み方を紹介しよう。(12/5)

news094.gif 考えるべきは得意なものは何かではなく、お客さまが高く評価するものは何か
自社製品と競合製品を比べた場合、自社製品が選ばれるのは価格や機能が主ではない。いかに顧客の価値を向上させることができるかが重要なポイントになる。(11/21)

news094.gif なんて素敵にフェイスブック
夏から秋にかけて行った「誠 ビジネスショートショート大賞」。吉岡編集長賞を受賞した作品が、山口陽平(応募時ペンネーム:修治)さんの「なんて素敵にフェイスブック」です。平安時代、塀に文章を書くことで交流していた貴族。「塀(へい)に嘯(うそぶ)く」ところから、それを「フェイスブック」と呼んだとか。(11/16)

news094.gif 部下を叱る2つのポイント
叱るのは難しい。上司だって人間だ、言いづらいことを言うのには勇気がいるもの。役割だと割り切り、叱ってはみたものの、部下がむっとしたら自分も嫌な気分になる。そんな時に気をつけたいポイントが2つある。(11/14)

news094.gif 第6回 幸せの創造こそ、ビジネスの使命
会社は何のために存在するのでしょうか。私の考えはシンプルです。人間のすべての営みは、幸せになるためのものです――。2012年11月発売予定の斉藤徹氏の新著「BE ソーシャル!」から、「はじめに」および、第1章「そして世界は透明になった」を6回に分けてお送りする。(11/8)

オルタナティブ・ブログは、専門スタッフにより、企画・構成されています。入力頂いた内容は、アイティメディアの他、オルタナティブ・ブログ、及び本記事執筆会社に提供されます。


サイトマップ | 利用規約 | プライバシーポリシー | 広告案内 | お問い合わせ