シロクマ日報:ITmediaオルタナティブ・ブログ (RSS) シロクマ日報

決して最先端ではない、けれど日常生活で人びとの役に立っているIT技術を探していきます。

« 2007年11月8日

2007年11月9日の投稿

2007年11月10日 »

またまたデジタル・デバイト系のネタで恐縮ですが、もう1つお付き合い下さい。

PCを使えるようになりたければ、「パソコン教室」へ通うというのが1つの手段です。では最近ますます多機能化・複雑化した携帯電話が使えるようになりたければ……そう、「携帯電話教室」に通えばいいわけですね。実はニュージーランドには、その名も"Mobile Mentor"(モバイル・メンター)という名前の携帯電話教室が存在しているそうです:

Teaching people to use their feature-rich phones (Springwise)

この教室、グループ講習だけでなくマンツーマン指導も行っていて、参加者が携帯電話を使いこなせるように指導してくれるそうです。一般的な操作法だけでなく、「スケジュールを管理する」「メールを使いこなす」などの説明もしてくれるようですね。また携帯電話の販売員を指導し、お客に適切な説明ができるようにするというサービスも行っているとのこと。確かに販売員にとっても、どうすればお客様に分かっていただけるかというのは切実な問題でしょう。

このサービス、日本でより需要が大きいのではないでしょうか。半年毎に各キャリアがモデルチェンジを行い、その度に機能が追加されインターフェースも一新されるという状況では、高齢者でなくてもついていくのが大変でしょう。またご存知の通り、日本ではネットユーザーの半数が携帯電話からの接続、なんていう調査結果も出ています。それに応じて、携帯電話から閲覧することを前提にしたサイトも増えていますから、「携帯電話が使えない」というのはまさしく大問題ですよね。

と思って検索してみたら、日本ではキャリア主導の携帯電話教室が主流のようです:

ケータイをより楽しく便利に、ドコモショップ携帯電話教室(※PDFファイル)

これは関東甲信越のドコモショップの例ですが、検索すると全国各地で実施されている教室が見つかります。またこちらはauの事例:

子供にケータイ、持たせますか?──「持たせるケータイ!安心説明会」 (ITmedia +D モバイル)

なるほど、日本では高齢者向けというだけでなく、小学生に安全な使い方を教える、という視点も考えられるわけですね。

個人的には、キャリア主導型の教室でもいいのですが、「宣伝」という面が捨てきれないのでは?と感じます。いわゆる「勝手サイト」で優れたサービスがあっても、それと競合する公式サイトがあったら、キャリアが開催する教室ではなかなか「こっちを使いましょう」とは言えないですよね。また「いくつか機種を試してみて、一番使いやすかった機種を購入したい」などというニーズもあるでしょう。日本にも独立型の"Mobile Mentor"的サービスが求められるのではないでしょうか。

アキヒト

« 2007年11月8日

2007年11月9日の投稿

2007年11月10日 »

» このブログのTOP

» オルタナティブ・ブログTOP



プロフィール

小林啓倫

小林啓倫

株式会社日立コンサルティングの経営コンサルタント。WEBサービスの企画・運営、新規事業の立案などに携わる。個人でPOLAR BEAR BLOGも執筆中。

詳しいプロフィール

Special

- PR -
カレンダー
2013年5月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
akihito
Special オルタナトーク

仕事が嫌になった時、どう立ち直ったのですか?

カテゴリー
エンタープライズ・ピックアップ

news094.gif 顧客に“ワォ!”という体験を提供――ザッポスに学ぶ企業文化の確立
単に商品を届けるだけでなく、サービスを通じて“ワォ!”という驚きの体験を届けることを目指している。ザッポスのWebサイトには、顧客からの感謝と賞賛があふれており、きわめて高い顧客満足を実現している。(12/17)

news094.gif ちょっとした対話が成長を助ける――上司と部下が話すとき互いに学び合う
上司や先輩の背中を見て、仕事を学べ――。このように言う人がいるが、実際どのようにして学べばいいのだろうか。よく分からない人に、3つの事例を紹介しよう。(12/11)

news094.gif 悩んだときの、自己啓発書の触れ方
「自己啓発書は説教臭いから嫌い」という人もいるだろう。でも読めば元気になる本もあるので、一方的に否定するのはもったいない。今回は、悩んだときの自己啓発書の読み方を紹介しよう。(12/5)

news094.gif 考えるべきは得意なものは何かではなく、お客さまが高く評価するものは何か
自社製品と競合製品を比べた場合、自社製品が選ばれるのは価格や機能が主ではない。いかに顧客の価値を向上させることができるかが重要なポイントになる。(11/21)

news094.gif なんて素敵にフェイスブック
夏から秋にかけて行った「誠 ビジネスショートショート大賞」。吉岡編集長賞を受賞した作品が、山口陽平(応募時ペンネーム:修治)さんの「なんて素敵にフェイスブック」です。平安時代、塀に文章を書くことで交流していた貴族。「塀(へい)に嘯(うそぶ)く」ところから、それを「フェイスブック」と呼んだとか。(11/16)

news094.gif 部下を叱る2つのポイント
叱るのは難しい。上司だって人間だ、言いづらいことを言うのには勇気がいるもの。役割だと割り切り、叱ってはみたものの、部下がむっとしたら自分も嫌な気分になる。そんな時に気をつけたいポイントが2つある。(11/14)

news094.gif 第6回 幸せの創造こそ、ビジネスの使命
会社は何のために存在するのでしょうか。私の考えはシンプルです。人間のすべての営みは、幸せになるためのものです――。2012年11月発売予定の斉藤徹氏の新著「BE ソーシャル!」から、「はじめに」および、第1章「そして世界は透明になった」を6回に分けてお送りする。(11/8)

オルタナティブ・ブログは、専門スタッフにより、企画・構成されています。入力頂いた内容は、アイティメディアの他、オルタナティブ・ブログ、及び本記事執筆会社に提供されます。


サイトマップ | 利用規約 | プライバシーポリシー | 広告案内 | お問い合わせ