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最近、アーティストの奈良美智さんがデザインしたカップ酒が売れているそうです。うちの奥さんが探しにいったのですが、近くのお店では売り切れ。ネットで注文しようかなぁと考えているところです:

純米酒 AtoZ Cup House

青森県弘前市で開催されている展覧会『A to Z』を記念して作られたものとのこと。写真を見ていただければ分かるように、奈良氏のデザインしたキャラクターが印刷され、パッケージも工夫されています。6セット入ケースもさりげなくデザイン入りに変更されているあたり、商売がうまいというか、ファン心理をよく分かっています。実際、6セット入ケースもよく売れているのだとか。

AtoZ Cup House に限らず、最近のカップ酒はオシャレになりましたよね。様々なメディアで取り上げられていますから、飲んべえじゃなくても、カップ酒が流行っていることをご存知の方も多いでしょう。実際、カップ酒が原動力となり、日本酒市場に回復の兆しが見えてきているそうです。

以前は「飲んべえオヤジ」(失礼)の象徴だったカップ酒が、なぜ日本酒市場を引っ張るまでになったのでしょうか。先日の日経産業新聞(2006年9月21日 第19面 「カップ酒 日本酒に活」)では、以下のようにポイントがまとめられていました:

  • ラベルを変化させたり、味わいを変えるなどして、若年層や女性の関心を引いている。
  • 高級感や味へのこだわりを打ち出した「プレミアムカップ酒」により、品質を志向する消費者層に訴求している。
  • 大瓶と違い、カップ酒なら色々な種類を少しずつ試せるため、好みの銘柄が決まっていない消費者に支持されている。

つまり(1)新しいセグメントへの浸透 (2)新しいポジショニング(高品質)の成功 (3)新しい楽しみ方の提案、という3つの要素があったわけですね。例えばウチでもカップ酒で晩酌することがあるのですが、(1)奥さんと飲むので、女性にウケるデザインに目が行く (2)ふたりで飲むので、「安い酒を一升瓶で」ではなく「良い酒をふたりで飲む分だけ」欲しい (3)好きな銘柄はあるけど、いつもだと飽きるので色々な種類を楽しみたい、という3つのポイントが微妙に組み合わさった理由で選んでいるように思います。

冒頭の AtoZ Cup House は、「女性にアピールする」という部分を突き詰めた商品だと思います。また飲み終わった後も「奈良美智デザインのグラス」として使える、家をかたどったパッケージに入れるなど、カップ酒の「カップ」という形状をうまく活かしていますよね。これを見ていると、カップ酒のマーケティングはこれからさらに進化するんじゃないかなと感じさせられます。

たまには自分とぜんぜん関係のない分野を覗いて見ても、いろいろと参考になることがありますね。今夜も研究のために、ちょっと酒を買って帰りますか。いや、あくまで研究のためですよ・・・。

アキヒト

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小林啓倫

小林啓倫

株式会社日立コンサルティングの経営コンサルタント。WEBサービスの企画・運営、新規事業の立案などに携わる。個人でPOLAR BEAR BLOGも執筆中。

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