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決して最先端ではない、けれど日常生活で人びとの役に立っているIT技術を探していきます。

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ITmedia を読まれている方々であれば、最近さまざまな SNS が誕生していることはよくご存知でしょう。mixi や GREE のように広く会員を集めるものから、野球 SNS や内定者 SNS のように対象・目的を限定するものまで、規模や機能も多種多様です。正確な数を把握したことはありませんが、恐らく日本国内だけでも10や20は軽く越えているのではないでしょうか。

その中で個人的に面白いなと感じているのは、音楽やお菓子など「モノ」を軸に他人とつながるサービスが現れていることです。例えば Wall Street Journal Online でも、こんなサービスが紹介されていました:

Social Networking for Bookworms (WSJ.com)

「本の虫のためのソーシャル・ネットワーキング」というタイトルから分かる通り、「本」を軸にした SNS についての記事です。"LibraryThing"というのがそのサービスなのですが、これは好きな本を登録してレビューや評価、タグを書き込めるというもので、お決まりのように同じ本を登録しているユーザーや彼らのコメントなどが閲覧できるようになっています。面白いのはオリジナルのアルゴリズムを持つレコメンデーション・エンジン。Amazon.com のように「この本を買った人は~」的なレコメンデーションをしてくれるのですが、LibraryThing ではユーザーが登録した本(5冊以上の登録が必要)から

  1. あなたと同じ本を持っている人は他にこんな本を持っています(フィクション/ノンフィクション)
  2. 同じようなタグのついた本にはこんなものがあります(フィクション/ノンフィクション)
  3. スペシャル・ソースレコメンデーション(フィクション/ノンフィクション)
  4. ポピュラーな本の中であなたが持っていないもの(フィクション/ノンフィクション)

という 4×2 の提案をしてくれます。(ちなみに 3. はどのようなロジックなのかちょっと分からなかったのですが、このレコメンデーション方法によれば僕が次に読むべきなのは"Ten Rules for Strategic Innovators"という本だそうです。)

LibraryThing の本を音楽に置き換えたのが、音ログ.jp や mixi の「mixi ミュージック」などでしょう。これらのサービスでは、「音楽(曲/CD/アーティストetc.)」を軸にネットワークをたどって行くことができます。また自分と他人がどのような音楽を聴いているかを基に、次に聴くべき一曲を探す機能も備えています。このような方式は、他にも映画や化粧品、ファッションなどで応用が可能なのではないでしょうか(もしかしたら既に登場しているかもしれません)。

何か行動を起こそうとしたとき、ネットで情報検索を行うことがあたりまえの時代となりました。しかしそれに応じて情報の規模が膨張してしまったために、逆に信頼できる情報を探すのが難しくなっています。その点 SNS は、情報の出元がはっきりしています(「友人」や「同じコミュニティに参加している人」、あるいは「メンバー全員の統計情報」など)。従来の SNS でもクチコミ情報が広がりやすい点が指摘されていましたが(mixi のチェーン日記騒動はその一例でしょう)、登録されている情報を整理・重み付けして「レコメンデーション」という形で提示しれくれれば、人々はアドバイザー的な存在として SNS を利用するようになるのではないでしょうか。

今後は SNS にもパーソナライゼーションの技術が応用され、個々のユーザー向けにカスタマイズされた情報が提供されるようになって行くでしょう。数年後、SNS は人々が行動を決める際のアドバイザー、もしくは取るべき行動を考える際のナビゲーターとして、重要な役割を果たすメディアになっているかもしれません。

アキヒト

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小林啓倫

小林啓倫

株式会社日立コンサルティングの経営コンサルタント。WEBサービスの企画・運営、新規事業の立案などに携わる。個人でPOLAR BEAR BLOGも執筆中。

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