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決して最先端ではない、けれど日常生活で人びとの役に立っているIT技術を探していきます。

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また自分の家族の話で恐縮ですが、いま両親がニンテンドーDSにハマってます。例の「脳を鍛える大人のDSトレーニング」がきっかけだったのです が、今では英語学習ゲームや、ゴルフゲームなんかもプレイしてます。僕は子供の頃、昔懐かしい「ファミコン」を買ってもらえずに悲しい思いをした経験があ るので、同じ任天堂のゲーム機を買って楽しんでいる両親の姿を見ると「なんだかなぁ」と複雑な気分になるのですが。

任天堂はこの「ニンテンドーDS」の販売が好調だったことにより、業績を上方修正して増配に踏み切っています:

任天堂が業績を大幅に上方修正(ITmedia News)

多くの分析では、「脳を鍛える」系ソフトで中高年層をゲームユーザーに引き込んだことが、任天堂好調の重要なポイントとして指摘されています。これ までビデオゲームと言えば、購入者は若年層が中心でした。しかしそれは「大人はゲームをしない」からではなく、「大人をターゲットとしたゲーム開発がされ ていない」ことが理由だったと証明されたわけです。

これまでこのシロクマ日報やPolar Bear Blogの中で、中高年層をターゲットとしたWEBサービスをいくつか見てきました。その度に「中高年層はネットなど使わないから、まだ彼らをターゲッ トとしたWEBサービスはビジネスとして成り立たない」という懸念があったのですが、ニンテンドーDSの成功を見ると、その認識を改めた方が良いように感 じます。「中高年層はネットを使っていない」という客観的な現状分析を否定するわけではありませんが、ゲームの場合と同じように、それは「中高年層をター ゲットとしたサービス開発が行われてこなかったから」という側面もあるのではないでしょうか。

事実、状況が変わりつつあることを示すニュースが出始めています。例えば今日の日経流通新聞には、中高年層でも分野によっては、WEBサービスを使い始めているという記事がありました:

■ シニア層もネット活用--ビッグローブ調べ 旅行情報・手配で(日経流通新聞 2006年4月5日第7面)

NECのビッグローブがシニア層(40代~60代男女)を対象にアンケート調査をしたところ、旅行に際してインターネットを利用する比率が高いこと が判明した、とのこと。旅行手配で最も利用する方法では、40代~60代男性のすべてで「電話」や「店頭」などの項目を抜き「インターネット」が首位と なったそうです。記事ではこの結果を受けて、「今後は60歳以上専門の旅行サイト展開も必要になりそうだ」と提言しています。

また今日の日経産業新聞では、最近登場してきた「団塊の世代」向けサイトのまとめ記事が掲載されています:

■ 団塊向け サイト拡充(日経産業新聞 2006年4月5日第2面)

Yahoo!が4月1日に発表した「ヤフー!セカンドライフ」や、このブログでも紹介したぐるなびシニアなどが解説されています。また主なシニア向けサ イトのリストを見ると、NECやニフティなどの企業名もあり、シニア向けWEBサービス市場はにわかに活気付いてきた印象を受けます。

繰り返しになりますが、すぐに中高年層の多くがネットを使い始めるとは思いません。しかし彼らを引き寄せ、「ネット平均年齢を上げてやろう」ぐらい の気持ちでWEBサービスを開発してみても面白いのではないでしょうか。さらに電通の消費者研究センターの調査によれば、2007年からの「団塊の世代」退職 により、5年間で15兆円の経済効果があるそうです。その使い道も、別荘購入や住み替え、リフォーム、旅行、資格習得といった学習需要などなど多岐に渡っています。彼らをターゲットにしたサービスを始めることは、ビジネス面から見ても十分に理に適う行動だと言えるでしょう。

また何より、今は「若年層」にカテゴライズされる人々(僕もギリギリ入ってるはず)も、いずれは年を取ります。「中高年層」にカテゴライズされるよ うになった時に、テーマカラーがオレンジ色から変更できないSNSや、ボタンが無数にあってダウンロードすら一苦労するミュージックプレーヤーしか存在し ていないとしたら---僕としては、もうちょっと違った未来が来ることを期待します。

アキヒト

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小林啓倫

小林啓倫

株式会社日立コンサルティングの経営コンサルタント。WEBサービスの企画・運営、新規事業の立案などに携わる。個人でPOLAR BEAR BLOGも執筆中。

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