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先日のエントリーでRSSリーダーの企業内での普及はいまいちということを書いた。しかしながら、昨今の企業内ではコンテンツが爆発的に増えてきておりそれらのチェック作業に社員は忙殺されている。
日々本社から発信されるさまざまな通達、本部部署が随時改定していくマニュアルや規定集、商品開発部署から発行される膨大な新商品情報など社内各所からのコンテンツの更新チェックを怠って、うかつに関連部署に電話などで問い合わせると「ちゃんと最新の文書を見てますか?」などと叱られかねない厳しい環境にあるのが今の大企業の社員だ。
こうした新着情報のチェックを効率的に行いたいというニーズを持っているユーザは案外多いのだが、先日のエントリーで書いたように現時点ではFeedsやRSSリーダーではこの役割を完全には果たせない。
これまではこういった要件の解決方法としては、企業情報ポータル上のパーソナライズ機能を実装したポートレットがコンテンツデータベースから条件にあったサマリーを都度抽出し各ユーザ毎に表示するという方法がとられていた。私の経験した過去の事例でいうとみずほコーポレート銀行の営業向けポータルではこの構成をとった。
しかし最近、私の後輩がこの新着情報の取得と表示をエンタープライズ・サーチ・プラットフォームを用いて実装するという非常に面白いアイデアを考え出しそして実際に実装を行った。以下に画面のサンプルを紹介するが、このポータル画面では、エンタープライズ・サーチ・プラットフォームの持つクローリング機能を用いて、社内の様々なシステムに散在するコンテンツのうち過去5日間に日付が更新されたもののみを取得しポータルに表示を行っている。実際に私の勤務先にこのポートレットが実装されてからは、日々社内のNotes/Dominoの各データベースをいちいち開いて回る必要がなくなって私は非常に重宝している。
この仕掛けのすぐれているところは、まず従来のデータベース式のポートレットに比べて開発のコストが安価にできることにある。既存の各コンテンツの格納ストレージの仕様に合わせて特別なデータベースアプリケーションを設計・開発することなくエンタープライズ・サーチ・プラットフォームの標準の機能での実装が可能であるのだ。次に処理速度の面でも非常に優位である。エンタープライズ・サーチ・プラットフォームのインデックスには、コンテンツのタイトルと日付、リンク先情報程度しか保管していないので元々処理速度や大規模ユーザでの利用に強いアプリケーションである。
既存のシステムの大改造をしてまでFeedsやRSSリーダーといった最新の技術をわざわざ使うまでもなくアイデア一つで安く簡単に同じようなことができるという良い手本を後輩に教えてもらった。
===2006/8/10追記
上記のソリューション・事例に関する問い合わせは、以下へお願いします。
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