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アジア・太平洋地域のデータセンターIT電力容量、2028年までに94.4ギガワットに達する見込み

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IDCは2024年8月4日、アジア・太平洋地域のデータセンターIT電力容量に関する市場予測を公表しました。

IDC: Datacenter IT Power Capacity in Asia/Pacific* to Reach 94.4 Gigawatts in 2028

IDCの予測によると、アジア・太平洋地域(日本を除く)のデータセンターのIT電力容量が、2028年までに94.4ギガワットに達すると予測しています。これは、今後5年間で年平均14.2%の成長率で増加する見込みです。

また、データセンターのIT電力容量に対する支出は前年と比べて9.6%増加。IDCは、2024年にはこの市場の成長率が18.3%に達すると予測しており、これは主にITインフラに対する強い需要によって、多くの大規模データセンターが新たに登場するためといいます。この成長は、地域全体でのインフラの近代化やAIの急成長によって支えられ、データセンター業界が活性化しています。

スクリーンショット 2024-08-11 155911.png

出典:IDC 2024.8

IDCのアナリストは、

デジタルトランスフォーメーションと生成AIがデータセンターの運営を大きく変えており、アジア・太平洋地域で前例のない成長と技術革新を促しています。データローカリゼーション(データの地域内での保管)に関する法律が企業に影響を与え、ITインフラが地域の規制に適合するように、ワークロードの配置や処理方法を再評価する必要が出てきています

と述べています。

IDCレポートでは、デジタルトランスフォーメーションや生成AIの影響で、データセンターの容量が大幅に増加すると予測しています。これにより、クラウドサービスやAIアプリケーションの需要に応え、次世代のデータセンターが登場すると予測しています。

その一方で、電力不足やサプライチェーンの問題などの課題が成長の障害となる可能性も指摘しています。注目すべき進展として、Nvidiaのブラックウェルプラットフォームや液体冷却技術の採用があり、より効率的で持続可能なデータセンター運営も取り組みも進められています。

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