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2030年にはローカル5Gを活用した国内ソリューション市場は650億円規模に 〜矢野経済研究所調査より

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矢野経済研究所は2022年2月14日、「国内の5Gソリューション市場を調査」を公表しました。本調査では、製造、建設、物流、医療、セキュリティ、社会インフラ、スタジアム/ライブソリューションなど分野別の5G活用およびIoT型ソリューションの普及動向、将来展望をまとめています。

矢野経済研究所では、ローカル5Gは、2025年度以降、製造や工場現場を中心に建設、医療、スマートシティといった分野が牽引して実装が本格化し、2030年度のローカル5Gソリューション市場(事業者売上高ベース)を650億円になると予測しています。

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出典:矢野経済研究所 国内の5Gソリューション市場を調査 2022.2.14

一般企業や地方自治体、学校法人などの敷地内や建物内など特定範囲(狭域)限定で構築されるローカル5Gネットワークにおいては、、そのメリットを生かした映像配信や、遠隔作業支援、多接続に対応したIoT(Internet of Things)型ソリューション、特定エリア内でのAGV(無人搬送車)、ロボットなどに利用されていく見通しとしています。

ローカル5G活用への期待の大きい分野として製造業をあげています。

製造業では今後、デジタル工場がターゲットの一つになっており、特にCPS(Cyber-Physical System)の実現がポイントとし、製造業でのCPS実現においては、ローカル5Gの活用が肝要としています。

大量データの収集・処理を可能にするローカル5Gは、CPS実現には不可欠のテクノロジーで、この両者が並立して本格的なデジタル工場が実現することをあげています。

その他分野でも、i-ConstructionなどでICTソリューション活用を進めている建設業、遠隔医療/遠隔手術/遠隔診断用途が期待される医療分野、都市マネジメント向けにリアルデータを迅速・最適な形で反映することが必要なスマートシティなどもローカル5Gの活用分野として有望視されるとしています。

工場の現場では、遠隔監視・モニタリングや検品・品質保証、環境計測(温湿度等)、現場作業者の作業支援、教育・研修/トレーニングなど、IoTのさまざまな用途での5G活用が見込まれると予測しています。

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