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日本の労働生産性はなぜ低いのか。テレワークの利用が拡大するとさらに日本の労働生産性は下がってしまうのか

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新型コロナウイルスの影響によりテレワークの利用も増え、日本の労働生産性のあり方が議論されています。

世界銀行のデータによると日本の労働生産性は、世界第34位となっています。世界の先進国と比べても高い数値ではありません。

■日本の労働生産性は「韓国以下」世界34位の衝撃(東洋経済)
https://toyokeizai.net/articles/-/362247

OECDの労働生産性の国際比較 2019では、日本の時間当たり労働生産性は 46.8 ドルで、OECD 加盟 36 カ国中 21 位となっています。

■労働生産性の国際比較(日本生産性本部)
https://www.jpc-net.jp/research/list/comparison.html

テレワークが労働生産性を上げるのではという期待もありましたが、日本ではテレワーク(在宅勤務)は生産性がダウンすると感じる人が、世界と比べて飛び抜けて高い数値となっています。

■「在宅勤務は生産性ダウン」と感じる人、日本はトップ 10カ国平均大きく上回る レノボ調査で明らかに(ITmedia)
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2007/16/news080.html

また、経営幹部も約半数がテレワークのメリットを感じていないのが現状です。

■経営幹部クラスの半数「テレワークにメリットを感じない」と回答、理由は? (マイナビ)
https://news.mynavi.jp/article/20200714-1147511/

日本人のテレワーク(在宅勤務)の生産性がダウンすると感じる理由には、日本はハイコンテキスト文化で、仕事の設計もハイコンテキスト文化前提となっている点を指摘しています。いわゆる、空気を読みながら仕事をするスタイルが中心となっており、テレワークが中心だとそれができないという点です。

■日本人が「在宅勤務は生産性ダウン」と感じる理由
https://tomoto335.hatenablog.com/entry/Japanese-work-from-home

この辺の、ハイコンテキストとローコンテクストのところを斎藤さんがうまく記事をまとめていただいています。

■ローコンテクストなビジネス環境をハイコンテクストなやり方で乗り切ろうとする残念な人たち(ネットコマース)
https://www.netcommerce.co.jp/blog/2020/07/19/15832

富士通や日立製作所をはじめとした大手企業もオフィスのスペースを軽減し、テレワーク中心の業務、いわゆるジョブ型雇用を中心とした業務形態にシフトしていこうとしています。

■オフィス半減、8万人テレワーク...... 富士通が働き方を"最適化"、その内容とは?(ITmedia)
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2007/07/news062.html

■日立「もう元には戻さない」 在宅定着へジョブ型雇用(日経)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO61454090T10C20A7EA1000/

果たして、大企業は推進するテレワークや雇用形態が定着し、日本の労働生産性をあげていくことができるのか、継続的にウオッチしていきたいと思っています。

私自身も、20204月以降、東京の職場に行くことはこれまで3回のみで、ほぼ群馬の自宅で仕事をしています。労働生産性は圧倒的にあがったという印象をもっています。

むしろ、群馬の地方に住んで働きながら、時々東京で働くことのメリットを感じています。

■地方に住んで働き、東京でも働く(オルタナティブ・ブログ 『ビジネス2.0』の視点)
https://blogs.itmedia.co.jp/business20/2020/07/post_4014.html

会議やコミュニケーションの効率性、チームワークなど、多くの部分の業務がわかりやすくなり、ある意味ロジカルに仕事ができるようになっています。一方、オフラインでのコミュニケーションの機会が減ることにも、ちょっとした相談やちょっとしたことから新しい発想やシナジーが出にくいという問題点も認識しています。

テレワークを中心とした働き方は、労働生産性の観点からみると、業種・業界によって一概にはいえませんが、全体でみれば労働生産性はあがる要素のほうが多いのではと感じています。賛否両論はあるかと思っていますが、テレワークで生産性のダウンを感じる企業であれば、この機会に業務のプロセスを見直し、デジタルテクノロジーの活用など、ニューノーマルに対応した、新しい業態を再構築し、世界でも通用する労働生産性の高い環境をつくっていく必要があるのではと感じています。

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