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今日は名古屋に行ってきました。お盆休みがない会社に務めておりまして、普通に仕事で行ってきたのですが新幹線はすっかりおやすみモードで楽しそうな雰囲気でした。仕事なのですがこちらも楽しい気分でした。

さてこの季節は取材先がお休みになってしまうからということで記者の方も休まれることが多いそうです。しかし新聞や雑誌はむしろ移動時の暇つぶしということで多く買われますので休むことができません。そのため取材しなくても書ける内容、すなわちここしばらくの動向をまとめたような記事が増える傾向にあると言われます。

例えばアンケートものであったり、過去5年の何かの数値変動を可視化したり、大きなニュースになったできごとを再編集して振り返ったり、といった感じです。こういったものは手元に貯めておくと営業活動などで重宝するため嬉しいですね。年末にも「今年を振り返る」というまとめが集中しますが、無理に1年で区切る年末の特集よりもお盆のほうが自然なまとまりを持っていて有用なものが多い気がします。

これらはまた、長距離移動の際などに普段は買わないような雑誌を買って読んでみるという行動様式にも沿ったものなのかもしれません。春の「小学1年生」がやたら豪華な付録つきで発売されるのと似ています。(というかその行動パターンを大人まで引き継いでいるように見えますね……)

ただしその一方で取材をあまりしないで「なんかこういうことらしいよ」的なぐんにゃりしたニュースが増えてしまうのも事実です。

『一方iPadなどの電子書籍の躍進は目覚しく、ニュース媒体としての新聞の価値を危ぶむ声もある。新聞社が昔と変わらぬ取材姿勢を続けることは、各方面から異論を呼びそうだ。社会の木鐸としての自覚を求められる。』

↑なんて〆があったら「ああ、取材に行くの面倒だったんだな」と見守ってあげたいものです。

yohei

NHKのハーバード白熱教室を初めて見ました。5分も見ずに消しました。とても素晴らしい内容だと思いますし、テレビで放映する価値のあるものと思います。しかし自分とは相性の良くないような感じがしました。それはひとえに私がひねくれて育ったからではないかと思います。

私がこれまで生きてきた中で、正義やら何やらについて考える機会は数多くあったように思います。たとえばやなせたかしさんの「あんぱんまん」のあとがきにはこうあります。

子どもたちとおんなじに、ぼくもスーパーマンや仮面ものが大好きなのですが、いつもふしぎにおもうのは、大格闘しても着ているものが破れないし汚れない、だれのためにたたかっているのか、よくわからないということです。

ほんとうの正義というものは、けっしてかっこうのいいものではないし、そして、そのためにかならず自分も深く傷つくものです。そしてそういう捨て身、献身の心なくして正義は行えませんし、また、私たちが現在、ほんとうに困っていることといえば物価高や、公害、餓えということで、正義の超人はそのためにこそ、たたかわねばならないのです

あんぱんまんは、やけこげだらけのボロボロの、こげ茶色のマントを着て、ひっそりと、はずかしそうに登場します。自分を食べさせることによって、餓える人を救います。それでも顔は、気楽そうに笑っているのです

さて、こんな、あんぱんまんを子どもたちは好きになってくれるでしょうか。それとも、やはり、テレビの人気者のほうがいいですか。

あんぱんまんのいる国に育ったことの幸福を感じました。

yohei

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山口 陽平

山口 陽平

国内SIerに勤務。現在の担当業務は資金決済法対応を中心とした資金移動業者や前払式支払手段発行者向けの態勢整備コンサルティング。松坂世代。

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