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談話室滝沢が閉店して2年あまりが経ちました。行こう行こうと思いながらコーヒー1杯1000円という敷居の高さに阻まれてしまい、「閉店いたします」の告知が出てから慌てて行ったのが最初で最後でした。

談話室滝沢と言えば打ち合わせに利用される喫茶店として有名だったそうです。談話室滝沢以外でそういった用途に向いている喫茶店としてはルノアールが思い出されます。ルノアールは店内でゆっくりとコーヒーを飲みながら打ち合わせをしやすいというイメージがあります。それだけでなく、ルノアールには会議用貸しスペースがあり、予約がインターネットでできるそうです。

予約サイトはこちらです。銀座、日本橋、渋谷、新宿、池袋から西日暮里まで26店舗から70以上の会議室がweb予約できるようになっています。お値段は1時間あたり1100円から2600円。それに加えて一人あたりの利用料金が発生するようです。液晶テレビやDVDプレーヤーのレンタルも申し込みができるようになっていました。

個人で借りる用途のビジネスブースが付いた店舗もあるようです。普通の喫茶店ですとPCを開いて長時間居座る事を遠慮してしまいますが、時間貸しのスペースなら落ち着いて仕事ができます。同じようなレンタルスペースというとネットカフェも良いのですが、業務時間中に堂々と入るのは気が引けます。周りに並ぶ漫画やDVDに心が揺れないとも限りません。また、レンタルスペース専門店と違って喫茶店のうまりコーヒーを注文できるという利点もあります。仕事の妨げになるものがなく、堂々と気兼ねなく作業ができる環境で、コーヒーがうまいレンタルスペースというところは、喫茶店に併設されたビジネスブースの良いところです。

ルノアール以外にもこういったサービスをしている喫茶店がいくつかあるようですので、外出中の「ちょっと机が欲しい」というときのために覚えておこうと思いました。

yohei

鉛筆にはHBやBなどがある普通の鉛筆と色鉛筆があります。小学校の頃は色がたくさん入った色鉛筆を持っていると自慢できましたっけ。この鉛筆と色鉛筆はよく似た性質のものです。

  • 親指、人差し指、中指で持つ
  • 削って先を尖らせる
  • 紙にこすり付けるようにして線を引く

しかし、鉛筆の線は消しゴムで消えるのに色鉛筆の線は消えません。鉛筆の原料である炭素の粉は紙の表面に薄く貼り付く性質があるため、消しゴムでこすると剥がして取り去る事ができます。一方、色鉛筆の原料である各色の顔料はそれだけだと紙にくっつかないため、ワックスと顔料を一緒に練りこんで芯にしているそうです。このワックスが紙に浸透する事で色を定着させるのですが、深く定着してしまうため消しゴムに触れる表面の浅い部分だけ顔料を取り去ることができても深いところに色が残ってしまうんだそうです。

大まかな性質は似ているのに本質的な性質が違うため、小さい頃は混乱しました。特に黒色の色鉛筆を消しゴムで消せない事が不思議でした。世の中にはこんな感じで見た目が似ているのに性質が違うものがあります。例えば情報システムの世界ではAJAXなどの技術が進歩したことにより、クライアント上でプログラムを実行する”クライアントサーバ型アプリケーション”と”webアプリケーション”の見た目の差がほとんど無くなってきています。

webアプリケーションのほうがモジュール配布などの手間が少なくて運用がしやすいため、クライアントサーバ型のアプリケーションからwebアプリケーションに乗り換えるという事がよく行われます。ほとんど見た目が変わらないものができるため、機能も同じであるように感じるのですが、完全にそうすることは難しいです。例えばwebアプリケーションでは少し凝った方法を使わない限りは端末内にファイルを消したり作ったりする事ができません。

両者の見た目が似ているが故に、利用者からすれば「なんでできないの?」と思ってしまいます。しかしこれは色鉛筆が消せないのと同じ理由です。見た目は似ているのですが、裏側は別物だからです。

人生の節目に「人生は白いキャンパスのようなものです。これから素晴らしい絵を書いていってください」と言われることがあります。鉛筆で書けば後から修正ができますが、下書きに凝っている間に一生が終わってしまうかもしれません。いきなり色鉛筆で書けばきちんと完成するかもしれないですがやり直しはありません。気に入らなくてもそれが完成品です。消せる色鉛筆があったら良いのになと思いました。

yohei

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山口 陽平

山口 陽平

国内SIerに勤務。現在の担当業務は資金決済法対応を中心とした資金移動業者や前払式支払手段発行者向けの態勢整備コンサルティング。松坂世代。

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