IT業界のマーケティングを問う:ITmediaオルタナティブ・ブログ (RSS) IT業界のマーケティングを問う

戦略、プロモ、広報など実務から見たマーケティングをお話します

« 2008年4月13日

2008年4月14日の投稿

2008年4月15日 »

コンサルティング業界と言っても幅広い世界です。システム・コンサルテーションもあればビジネス・コンサルテーションもありますし、ハードやソフトのメーカにもコンサルテーションを手がける部門があります。狭義のコンサルティング業界とは、コンサルテーションのみで成り立っている会社であり、そのような会社は実は少ないと思います。通常は、規模を大きくするために、コンサルテーションにプラスしてシステム開発やら、業務代行いわゆるアウトソーシングなどを手がける会社が多いと思います。

ここではこの狭義のコンサルティング業界へ転職すること、コンサルティング業界から転職すること、そしてコンサルティング業界内で転職することについて考えてみたいと思います。

最近では、新卒の間でも(何の勘違いかはわかりませんが)コンサルティング業界は人気のようです。従って一部新卒でコンサルティング業界に入る人もいますが、その数は相対的に少ないと思います。圧倒的に多いパターンは、いわゆる事業会社からコンサルティング業界への転職です。

多くの人と会ってきましたが、中途でコンサルティング業界に転職した殆どの人が口にすることは、「やり方を理解するまで時間がかかった」、「初めは非常に辛かった」ということです。事業会社と違い、チームプレーのようでありながらも最終的には個人の力が試されますし、経験を積むまで頭で理解していてもコンサルティング手法と言うものに対して慣れがありませんので、時間や試行錯誤が続きます。そんなときに力になることは、やはり事業会社での経験、それもある分野でものすごく高い専門性をもっていたり、現場の動きを的確に理解・把握できていることなど、生半可な知識ではあまり役に立ちません。自らの知識や経験を切り売りしながら、やり方に慣れ、力を蓄えていく、この数ヶ月から1年ぐらいかかる期間が、転職者には一番厳しいところだと思います。

また、逆にコンサルティング会社から事業会社に転職をする場合には、事業会社の暗黙のルール、組織内の力学を利用した立ち回り、完全性よりもスピードを重視する理屈の立て方に戸惑う人が多いようです。コンサルティング会社での仕事もスピード感はありますし、負荷は大きいものですが、事業会社での立ち回りはコンサルティング会社ほどの綿密な作業以前に、全体調整を行いながら結論に導いていく作業が多くなりますので、理屈や資料だけでなくマネージメントとしての能力など、コンサルティング会社であまり身に付かないスキルが必要とされます。そのため、このパターンでも、数ヶ月から1年は辛い期間になると思います。その結果、コンサルティング会社⇒事業会社⇒コンサルティング会社という転職を行う人も多いようです。

個人的には、コンサルティング業界にどっぷりはまってしまうのであれば、コンサルティング業界内での転職が一番よいのではと感じています。事業会社とコンサルティング会社の間を行き来でき、かつ結果を残せるパターンは、どちらの会社でもマネージメントとしてある程度の結果を残せるだけの力量が身についている場合のみだと感じています。

そのように考えると、似て非なる事業会社とコンサルティング会社の間で転職を行うには、やはり所属している会社で、それなりに経験を積み、力量を磨いておくことが必要なのではと思います。

つるた

« 2008年4月13日

2008年4月14日の投稿

2008年4月15日 »

» このブログのTOP

» オルタナティブ・ブログTOP



プロフィール

鶴田 裕史

鶴田 裕史

(株)プライアルトス代表。IBM、サン、アクセンチュアでの経験を基にIT業界向けマーケティング支援を提供。専門は事業戦略

詳しいプロフィール

Special

- PR -
最近のトラックバック
カレンダー
2012年9月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30            
tsuruta
Special オルタナトーク

仕事が嫌になった時、どう立ち直ったのですか?

カテゴリー
エンタープライズ・ピックアップ

news094.gif 顧客に“ワォ!”という体験を提供――ザッポスに学ぶ企業文化の確立
単に商品を届けるだけでなく、サービスを通じて“ワォ!”という驚きの体験を届けることを目指している。ザッポスのWebサイトには、顧客からの感謝と賞賛があふれており、きわめて高い顧客満足を実現している。(12/17)

news094.gif ちょっとした対話が成長を助ける――上司と部下が話すとき互いに学び合う
上司や先輩の背中を見て、仕事を学べ――。このように言う人がいるが、実際どのようにして学べばいいのだろうか。よく分からない人に、3つの事例を紹介しよう。(12/11)

news094.gif 悩んだときの、自己啓発書の触れ方
「自己啓発書は説教臭いから嫌い」という人もいるだろう。でも読めば元気になる本もあるので、一方的に否定するのはもったいない。今回は、悩んだときの自己啓発書の読み方を紹介しよう。(12/5)

news094.gif 考えるべきは得意なものは何かではなく、お客さまが高く評価するものは何か
自社製品と競合製品を比べた場合、自社製品が選ばれるのは価格や機能が主ではない。いかに顧客の価値を向上させることができるかが重要なポイントになる。(11/21)

news094.gif なんて素敵にフェイスブック
夏から秋にかけて行った「誠 ビジネスショートショート大賞」。吉岡編集長賞を受賞した作品が、山口陽平(応募時ペンネーム:修治)さんの「なんて素敵にフェイスブック」です。平安時代、塀に文章を書くことで交流していた貴族。「塀(へい)に嘯(うそぶ)く」ところから、それを「フェイスブック」と呼んだとか。(11/16)

news094.gif 部下を叱る2つのポイント
叱るのは難しい。上司だって人間だ、言いづらいことを言うのには勇気がいるもの。役割だと割り切り、叱ってはみたものの、部下がむっとしたら自分も嫌な気分になる。そんな時に気をつけたいポイントが2つある。(11/14)

news094.gif 第6回 幸せの創造こそ、ビジネスの使命
会社は何のために存在するのでしょうか。私の考えはシンプルです。人間のすべての営みは、幸せになるためのものです――。2012年11月発売予定の斉藤徹氏の新著「BE ソーシャル!」から、「はじめに」および、第1章「そして世界は透明になった」を6回に分けてお送りする。(11/8)

オルタナティブ・ブログは、専門スタッフにより、企画・構成されています。入力頂いた内容は、アイティメディアの他、オルタナティブ・ブログ、及び本記事執筆会社に提供されます。


サイトマップ | 利用規約 | プライバシーポリシー | 広告案内 | お問い合わせ