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豊かな時代なのに(あるいは、豊かな時代ゆえに)、うつ病が増えているという話を聞くと、余裕のなさを感じるこの頃です。
「癒やし」を求めすぎない 休む、逃げる、ウソをつくことも大事

癒やされるというのは、気力と体力が充実していないとできないことです。また、日常が充実していれば、癒やされた後に「明日から頑張ろう」と思えますが、日常で逃げたいことがあるのにもかかわらず癒やされに行くと、そのまま日常に戻るのがいやになってしまいます。
疲れたら単に何もせず休めばいい、というのが持論です。個人差はあると思いますが、本当に疲れているときに、癒されたらまた頑張ろうみたいな目的を持った行動を取ると、疲労回復というわけにはいかず、疲労が蓄積されるだけのような気がします。
女性や男子世代は、ウソをつくのは悪いことと思いがちです。一方で上の世代は、人間関係の中でウソをうまく使っています。「嘘も方便」というのは確かに真理です。自分を疲れさせてまで、常に誠実でいる必要は全然ありません。
相手に迷惑がかかる嘘はいけないと思いますが、大きな影響がなければ、事態を荒立てないための嘘はあってもいいように思います。「誠心誠意、全力を尽くします」と言いつつ、病気で倒れる人がいますが、こういう嘘の方が悪質で、初めから、「ボチボチやりますよ」ととぼけつつ、しっかりやる方が本当の誠実さだと思っています。
何があっても、逃げない、休まない、ウソをつかないという生き方は、結果として周りも苦しめるものです。疲れた時には、「癒やされる」以外の選択肢を持つことが大事なのです。
豊かな社会というのは、個人ひとりひとりが精神的に充足している状態だと思います。機械のようにフル回転していることがいい訳ではなく、余裕を持って楽しめるくらいの自分を保つために、サボりを適度に加えていくことは、一種のライフハックだとも思います。
tsuji2005

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辻 俊彦

辻 俊彦

ベンチャーキャピタリスト。専門分野は、メディア系、ITサービス系。

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