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 ま、このタイトルはあくまで「僕の場合」です。「オルタナティブ・ブログ」という場を借りている、「僕の場合」です。

 このブログの場合、「走れ!プロジェクトマネージャー!」というタイトルを付けました。これを考えたのは、たぶん2005年9月頃。なぜこんなタイトルにしたのかというと、IT業界とは言ってもほとんど派遣で食っている企業も多く、いわゆる「単価」でビジネスをしているわけですね。そういう企業の場合、PG、SE、PMで単価が変わるわけです。具体的な金額はさておき、月次でもらえる単価が変わり、それが給与にも反映される。
 そんな企業から転職してきたある社員が、「私、PMやりたいんです」と言ってきました。それを聞いて「プロジェクトをマネジメント」したいのかと思い、うれしくて根掘り葉掘り聞いてみたところ「PMって、一つ上の椅子に座れるじゃないですか」と言うのです。
「え?」
 意味が分からず、もう少し聞いてみると、彼女が勤めていた某社では、PMになると袖付きの椅子に座れたそうなのですね。背もたれも大きくて、SEやプログラマは袖無しで。へえー。

 呆れかえると同時に、少し時間をかけてPMの仕事について話し合いました。PMとはリスクを背負い込む人間であること、PMはプロジェクトのゴールに責任を負うこと、とはいえ、PMはメンバーの成果のみならず、体調管理にも気を配ってほしいこと、PMは予算と実績の管理を行なうこと、PMは誰よりも早く出社するべきであること、PMは座ってなどいられないこと
 問題が起きているプロジェクトほど、報告は上がってきません。自らが走り回って状況を把握しないことには、本当のことは分からないですし、本当の進捗も見えない。だから「プロジェクトマネージャーは走り回れ」という意味から名付けたんです。
 ま、たいしたタイトルではないですが、それなりに意味があって付けたということで。

 さて、そうしてブログのタイトルが決まったのですが、どれくらいの周期で書くべきか決めていない。当時の事務局からは「週一くらいは」とお話しをいただいていましたが、こちらは意気込んでいるので毎日書いてもお題は余るくらい持っているつもり。で、早速書き始めました。
 が、書き始めてみると、4、5日もすると、意外と書くべき内容を持っていないことに気付きます。別の話だと思っていたことも、先日書いた内容と重複する。自分の薄っぺらさを感じたというか、「こんなものか」と。

 僕が落ち着いてブログを書けるようになったのは、数ヶ月経ってからかもしれません。何度かブロガーの方を誘って飲みに行き(当時は定例会なるものはありませんでした)、事務局の方も巻き込み、コメントを書いてくださる方とどうやって向き合えばいいのか、がなんとなくわかり(なんとなくです)、コメントのありがたみが実感できるようになってから、ですね。

 今から振り返ってみると、ブログを書くと決めたらやったほうがよかった、と思うことは、ブログのコンセプトをもっとはっきりさせておくべきでした。林さんのように毎日書けるわけでもなく(書く気もなく)、砂金さんのように明快なコンセプトを持っているわけでもなかったんですね。自分は何を発信するのか(書くだけではなく、発信しているんですよね)、そのための知見はあるのかないのか、ないならどうするのか。
 ITmediaというITニュースの読者の方々に対して、無知識だけで望んでいいのか。少しは議論できるくらいの知識は付けるべきではないのか。ネットで調べただけで分かったつもりになっていないだろうか。

 僕がブログを書き始めたころにもっとやっておくとよかったことを感じるとともに、今後少しでもそういったところを穴埋めできるといいな、と感じている今日この頃です。あ、いや、感じるだけでなく、努力いたします。

kumaboo

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プロフィール

大木 豊成

大木 豊成

スマートフォン法人導入コンサルティングのイシン株式会社 代表取締役。
著書に、iPad on Business、ソフトバンク流『超』速断の仕事術、ファシリテーターの道具箱(共著)がある。

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