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人材育成の現場で見聞きしたあれやこれやを徒然なるままに。

ついつい「そんなことまで教えないといけないの?」と呆れてしまうけれど、「できていない」のであれば「そんなことだからこそ」教えるべきなんですな。

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おととい(10/24)の晩は、都内某所で40人ほどのオルタナブロガーと事務局お二人(新旧)とで「歓送迎会」をしました。 大木さんがすでに書いていらっしゃいますが、「中高年、はじけ過ぎ」。特に、男性。 詳しくは書けませんし、門外不出の写真数々。

まあ、元気で明るいことはいいことだ。 下を向いていても10円くらいしか落ちておらず、だったら上を向いて歩こう。笑いながら。

さて、新入社員に対するOJTが始まり、各社、3か月~半年くらいが経とうとしています。そろそろ、OJT自体の見直し、振り返りをし始める時期です。

OJT担当の方からは、よくこういう質問が出ます。OJT担当からだけではなく、さらにその上の上司からも(部課長クラスからも)。

「そんな”常識的”なことから教えないといけないのですか?」
「そんな”当たり前の基本”も会社で教えるべきもんでしょうか?」
「その程度のことは”家庭”で教わってくるとか、”しつけ”の問題なんじゃないのでしょうか?」

嘆きにも近い、呆れてもいる口調です。

でもですねー。

出来ていないから困っているんですよね? 出来ていないから嘆いているわけですよね? だったら、教えるしかないし、「そんなことだからこそ」教えるべきなんじゃないかと思うのです。

もう10年くらい前のことですが、ある人事の方が話してくださった実話。

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入社直後に合宿研修を行った。大風呂の施設。入浴時間が終わり、念のため、浴場を点検に行ったら、もうびっくり! 湯桶が散乱。泥棒でも入ったかのよう。

こりゃいかん、と翌日の朝礼時に全員に「湯桶は全部元のように積むこと。シャンプーなどの瓶も並べて整えること」と教えた。その日から浴場はきちーんと整った。

彼らは「大浴場での振る舞い」を経験してきていないだけなんです。 なんで気が回らないの? どうして自分でそんなこと気づかないの? とオトナ(先輩)は思うかも知れないけど、知らないもんは知らない。知らなければ、アンテナすら立たない。ないアンテナに事象が反応するわけない。

だからね、教えてやればいいんです。教えたらちゃんとやるんです。気づくのを待ったってしょーがないんです。

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いい話だなあと思いました。 叱ったってしょうがない。知らないもんは知らない。習ってこなかったもんは習ってこなかった。経験すらできなかったこともある。

上司や先輩は、つい「自分の」常識と相手のそれを比べてしまうけれど、誰だって異なる常識を持っている。

「そんなことから会社で教えないといけないの?」と思うかも知れないけれど、自分だってかつて上司から「”常識”ないな、”基本”ができてないな」と思われるようなことしてた(あるいは、すべきことをしてなかった)かもしれない。

「あ~あ」とか「やれやれ」と思いつつも、相手が知らないことや相手ができていないことは、教えてあげればいいのです。

それと、自分が「常識過ぎる」と思っている事柄ほど、じつは、ちゃんと教えられないものです。たとえば、「これはこうするべきよ」と教えた時、後輩がつぶらな瞳で「なぜそうするべきなんですか?」と質問してきたら、案外ドギマギする。

常識と思ってきたことの理由なんて考えたことないから。

だから、教える側もそれを考えたり学び直したりしなければならなくなり、結果的に、教える自分もまた成長の機会になるのですなぁ。

 

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