で、Amazonから日本語の電子書籍はいつでるんでしょうか?
年明けから春先くらいは、4月にはAmazonが日本語電子書籍のKindle Storeをオープンかと報道されていたけれど、いつのまにか失速して年内には動きがあるかなぁ状態。ちょっと寂しいというかなんというか。
大木さんのブログにもコメントしたけれど、ここ最近の読書は、ほぼSony Reader。なので、Sony Reader用に購入できる電子書籍群の中から選ぶという状況だ。まあ、そのおかげで、本屋にはあまり並んでいない、自分がいままで読んだことのない作家さんのちょっと古い小説をなんとなく選ぶ機会もあり、それが面白くてその人の作品を一通り読むという新たな発見もあったりする。
とはいえ、やはり新聞の書評などで紹介されて読みたいなと思った書籍が、全くと言っていいくらい電子書籍では手に入らないのは寂しい限り。私は自炊はしない主義(一度ある本を裁断したけれど、結局スキャンしなかった始末。その後はやっぱり紙の本がかわいそうで)なので、電子化されるのをひたすら待つことになる。
まあ、そもそも私が購読している新聞では、相変わらず電子書籍の書評は掲載されていない。このあたり、書籍市場全体が相変わらず電子化に保守的な体制である状況にあまり変化は起きていないようだ。4月ころは、各出版社が一気にAmazon向けに電子化の作業を開始した。並行してAmazonとの契約締結に向けて一気に舵を切り始めたという話がいくつも飛び込んできた。その後の様子を関係者に訊ねると、ここ最近は一気にブレーキがかかった状況で、「ほぼ止まっている」とのことだ。個人的には前述のようにSony Readerユーザーなので、Reader Storeなりに電子書籍が増えてくれればいいわけだけれど、インディーズの立場で電子書籍ビジネス関わっている身としては、Amazonの動きは重要だ。その理由の最大のものが、以下の記事にあるようなこと。
この記事で「強みその1:Amazonの書籍紹介ページからの直接リンクでユーザーを誘導」として挙げられているのは、まさに強力。以前にも触れたことがあるが、電子書籍は世に出るとすぐに埋もれてしまう。意図的に検索しないと、なかなか表に出てくることはない。なので潜在的な読者に、なかなかリーチできないのだ。これはどの電子書籍販売サイトも似たり寄ったりの状況。検索機能も弱いし、リコメンド機能もかなりしょぼい。これがAmazonならば、と期待してしまうところはかなり大きいのだ。さらに、この記事でも触れられているように、マルチデバイス対応のところも魅力的だ。
また、我々が普段付き合いがある、IT系のベンダーからのAmazonから本が出せるのなら電子書籍での出版を検討したいという声もよく耳にする。Amazonで検索して自社の製品やサービスに関する書籍が出てくるというのは、マーケティング的にも価値が高いと判断している人が多いのだ。
とはいえ、Kindle Storeがオープンしたならば、一気にすべてうまく回り出すわけではないのは理解しているつもり。この記事の最後にあるように、
近い将来上陸するであろうKindleが、よりよいライフスタイルをもたらしてくれるという意味での「黒船」であることを望むと同時に、国内の他事業者にいい意味での影響が及ぶことも期待したい。
というのが本音のところ。なので、黒船早くこないかなぁ。