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 友人から聞いた話です。阪神大震災の際に、多くのボランティアが集まって、さて何をすればいいのか分からない。で、被災者の皆さんに、

「何かお手伝いしましょうか」「何かすることはないですか」
 
を繰り返していたとか。あの状況下で「何か・・」と言われても、被災者の皆さんも指示のしようがない。結果的に、会社や学校を休むにも時間切れで何もせずに帰っていった人たちが大勢いたそうです。
 
 今回の震災には、その経験が活かされ、組織化されたボランティアチームが多いようですが、それでも人数は大勢いるけれど、誰がリーダーか分からない、リーダーがリーダーの機能を果たさない、といったことが起きているようです。
 
 僕自身、NPOの理事や監事をやっていて感じるのは、企業の組織とボランティアの組織は全然違うということです。評価や査定で縛ることはできないですし、勤務時間といった縛りもない。だから、すぐに話し合いをしようとする。NPOでイベントがあって、そこに向かってマイルストーンがあって、タスクに落とし込んでいるのにもかかわらず、「こうしたほうがいいんじゃないかな」という、「提案」から始まって企画をちゃぶ台返しにしてしまうことがあります。
 その人は、企業の中では部長さんだったりするので、人に指示をされるのが好きではないらしく、むしろ指示をし始めます。しかし、イベントの主旨をちゃんと理解しているわけではなく、また企画段階からいるわけではないので、的を射ていない指示になり、そこに集まった人たちが混乱し始めます。
 
 NPOのイベント一つでこういう状態になることを考えると、被災地ではもっと混乱するでしょうね。被災者の皆さんも、逆に不安になってしまったり。
 
 プロジェクトという考え方と、そこに対する取り組み方は、日本ではまだまだ浸透していません。プロジェクトという単語だけはよく使われるのですが、そのマネジメントをどうすればいいのか、が理解されていないケースは少なくないようです。
 
 有期的、すなわち期限がある、おしりが決まっている。そこまでに、誰が、何を、いつまでに、どのようにするのか、ということを明確にする。WBSをGoogleで検索すると、ワールド・ビジネス・サテライトと出てきますが(笑)、Work Breakdown Structureをどうやって作るか、なんていうことは、少し勉強しないと分からないことですね。それを身につけていない方が、いろいろなスキルを身につけた人、つけていない人、あるいはさまざまな年代の人をリードするのは至難の業だと察します。
 
 PMPを取得することが目的ではないですし、PMPを取得しただけでプロジェクトをマネジメントできるとは思わないですが、プロジェクトマネジメントについて学んでおくことは、ビジネスのみならず、こういった現場でも役立つんだな、と感じた週明けです。

kumaboo

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プロフィール

大木 豊成

大木 豊成

スマートフォン法人導入コンサルティングのイシン株式会社 代表取締役。
著書に、iPad on Business、ソフトバンク流『超』速断の仕事術、ファシリテーターの道具箱(共著)がある。

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