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 経営者って、だいたいいつも仕事のことを考えているものではないでしょうか。もちろん、創業者と雇われ経営者では立場や責任が違うでしょうし、自分のお金をつぎ込んでいる人と、出資してもらっているのでも違うでしょう。出資してもらっているのを、気楽にとらえる人もいれば、もの凄く責任を感じている人もいますし。

 以前、とても仕事が好きなのですが、飲みに行っても、合コンでも(笑)、いつも仕事の話ばかりしている人がいました。ワーカホリックとも呼ばれていましたが、彼の場合は自慢話が多い。だから、ワーカホリックとも違うのでしょう。

 一生懸命仕事をするのはいいことです。給料見合いという言葉がありますが、僕はあまり好きではありません。30万円もらっているのと、50万円、80万円もらっている時で、仕事の内容は変わるかも知れませんが、一生懸命度合いが変わるって、難しくないですか。もし変えている人がいるとするならば、30万円もらっているのに、30万円分すら仕事をしていないのではないか、と考えてしまいます。(違っていたらごめんなさい)
 しかし、一生懸命仕事をするあまり、家庭や自身の健康などを犠牲にしてしまうのは、ワーカホリックと言われる状態です。いや、本人が良ければそれでも良いのですが、体調を崩してしまっているようだと、どうなんでしょうか。
 ワークライフバランスという言葉の定義は、人によって違うものだとは思いますが、体調を崩してしまっているようだと、それはワークライフバランスが崩れている状態ではないでしょうか。あるいは、家族や恋人に影響を与えてしまっているようだと・・・。

 週末を迎えて、週末はちゃんと休もう、と思ったときに、ふと感じたことです。

kumaboo

 以前、とある広告代理店の方と一緒に仕事をし始めた頃のことです。

「一緒に、うちの上司を口説きましょう」

 最初は、意味が分かりませんでした。「やる気があるんなら、自分で説明してこいよ」って思うじゃないですか、普通。そうではなく「一緒に口説きましょう」と言うわけです。なんだろう、って。
 しかし、後々社内調整が大変なんだということが理解できるようになりました。社内政治というか、誰と誰は外しちゃいけないとか、筋は通すけど裏でこっちにもネゴっておくとか。

 最近、雑誌や新聞で、日本式の社内調整とか根回しに対する批判を見かけることが増えました。そういったところに工数をかけるのはどうなんだ、ということです。
 しかし、これは文化なので、批判したからといって簡単に無くなるものではないと思うんですよね。事業仕分けできるものではない、ということです。手続きを変えたところで、根回しは必要なわけで。日本に根付いている文化であり、さらにその会社独自の文化が重なっているわけですから、そう簡単には無くならない。
 また、根回しを含めたコミュニケーションで成立している文化ですから、無くすことを良しと思っていないところがあります。

「面倒なんだよなぁ」と言いながらも、簡単には変えられないことを理解していますし、そこまでパワーをかけて変えようとしないのも事実だと思います。

 いいこととか悪いことという判断をする前に、そういった文化になっている背景を確認し、どうすればよいのかを、もっとマクロ視点で考える必要があるんでしょうね。
 僕ですか?僕は、根回しは程度モノではありますが、そういったことでコミュニケーションをとれること自体は悪くないと考えています。もちろん程度によります。あ、これ、民間企業での話ですからね、あくまでも。

kumaboo

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プロフィール

大木 豊成

大木 豊成

スマートフォン法人導入コンサルティングのイシン株式会社 代表取締役。
著書に、iPad on Business、ソフトバンク流『超』速断の仕事術、ファシリテーターの道具箱(共著)がある。

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