オルタナティブ・ブログ > 「走れ!プロジェクトマネージャー!」 >

スマートデバイス導入プロ集団のイシン社長です。仕事に関係ない話題も多いです。

社内調整に手間がかかるのは、いいことなのか、悪いことなのか

»

 以前、とある広告代理店の方と一緒に仕事をし始めた頃のことです。

「一緒に、うちの上司を口説きましょう」

 最初は、意味が分かりませんでした。「やる気があるんなら、自分で説明してこいよ」って思うじゃないですか、普通。そうではなく「一緒に口説きましょう」と言うわけです。なんだろう、って。
 しかし、後々社内調整が大変なんだということが理解できるようになりました。社内政治というか、誰と誰は外しちゃいけないとか、筋は通すけど裏でこっちにもネゴっておくとか。

 最近、雑誌や新聞で、日本式の社内調整とか根回しに対する批判を見かけることが増えました。そういったところに工数をかけるのはどうなんだ、ということです。
 しかし、これは文化なので、批判したからといって簡単に無くなるものではないと思うんですよね。事業仕分けできるものではない、ということです。手続きを変えたところで、根回しは必要なわけで。日本に根付いている文化であり、さらにその会社独自の文化が重なっているわけですから、そう簡単には無くならない。
 また、根回しを含めたコミュニケーションで成立している文化ですから、無くすことを良しと思っていないところがあります。

「面倒なんだよなぁ」と言いながらも、簡単には変えられないことを理解していますし、そこまでパワーをかけて変えようとしないのも事実だと思います。

 いいこととか悪いことという判断をする前に、そういった文化になっている背景を確認し、どうすればよいのかを、もっとマクロ視点で考える必要があるんでしょうね。
 僕ですか?僕は、根回しは程度モノではありますが、そういったことでコミュニケーションをとれること自体は悪くないと考えています。もちろん程度によります。あ、これ、民間企業での話ですからね、あくまでも。

Comment(0)