永井孝尚のMM21:ITmediaオルタナティブ・ブログ (RSS) 永井孝尚のMM21

マーケティングとは? グローバル化とは? ライフワークとは? 一緒に考えてみましょう

« 2012年6月12日

2012年6月13日の投稿

2012年6月14日 »

マーケティング関連のプレゼンをさせていただく際に、最初に参加者に「最近の買い物を思い出して下さい。その商品を買った理由は何ですか?」とお聞きします。

実際にお聞きしてみると、価格で決める人は極めて少数派。

多くの方々は、少々高くてもあえて気に入ったモノにはお金を出します。

そのような商品は、その商品を買った人のニーズを巧みに捉えたモノが多いのです。

 

その観点で、2012/06/12の日本経済新聞の記事「危機の電子立国テレビなぜ負けた(1)「日本製が消えていく」(迫真)」を読むと、色々なことが見えてきます。

---(以下、引用)---

....そんなヨドバシAkibaのテレビ売り場で唯一、人だかりができているのがLGのコーナー。松井がLG製をここに置いた理由はもう一つある。「日本メーカーに、もっと頑張れと言いたいんだ。このままだとテレビ売り場から日本製が消えちゃうよ」

(中略)

 日本メーカーはどこで間違えたのか。ずっと売り場を見てきた松井と山田の分析は手厳しい。....

 「きれいに映す競争に熱中して、消費者を楽しませることを忘れていた。だからエコポイントであれだけ売れて品不足の時期にも、テレビの価格は下がり続けた」

 「3万円のテレビが売れないのに、節電機能付きの4万円の扇風機や2万円のスマホ用ヘッドホンが売れる。価値があると思えばお客さんはお金を出す。日本メーカーは大きな工場を建てるだけで、売り場の声も客の声も聞かなかった」

 「よく量販店が価格下落の犯人にされるが、それは違う。メーカーの本分である商品の企画設計がおろそかになり、売れない商品を作りすぎた。デジタル製品の特徴である水平分業の作り方ができなかったのも痛い」

---(以上、引用)---

「きれいに映す」ことはある程度まで行くと限界に突き当たります。

デジカメの画素数競争も同じですね。

一時期のデジカメは画素数=画質。そこで画素数競争をしていました。しかしここ数年間は画素数は増えていません。むしろ画素数が増えるとデータ量が増えてしまうデメリットが目立ちます。そこで操作性や高感度、軽さといったところで勝負しています。

記事は以下のように続けています。

---(以下、引用)---

 顧客や売り場の声に耳を傾けてこなかったつけは大きい。

...「米国では日本勢がテレビの低価格化を先導している」(長内)。ブランド力がないから、価格で勝負するしかない。

---(以上、引用)---

価値勝負を見誤ったつけで価格勝負に陥ることになります。

しかし価格勝負で勝つのは生産量が多い=世界シェアが最も高いメーカー。

「価格勝負から価値勝負へ」いかにシフトするかが、今求められていると思います。

色々と考えさせられた、日経の特集記事でした。

 

 

nagai

« 2012年6月12日

2012年6月13日の投稿

2012年6月14日 »

» このブログのTOP

» オルタナティブ・ブログTOP



プロフィール

永井孝尚

永井孝尚

オフィス永井代表。 著書「100円のコーラを1000円で売る方法」シリーズ(中経出版)、他。

詳しいプロフィール

Special

- PR -
最近のトラックバック
カレンダー
2013年5月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
mm21
Special オルタナトーク

仕事が嫌になった時、どう立ち直ったのですか?

カテゴリー
エンタープライズ・ピックアップ

news094.gif 顧客に“ワォ!”という体験を提供――ザッポスに学ぶ企業文化の確立
単に商品を届けるだけでなく、サービスを通じて“ワォ!”という驚きの体験を届けることを目指している。ザッポスのWebサイトには、顧客からの感謝と賞賛があふれており、きわめて高い顧客満足を実現している。(12/17)

news094.gif ちょっとした対話が成長を助ける――上司と部下が話すとき互いに学び合う
上司や先輩の背中を見て、仕事を学べ――。このように言う人がいるが、実際どのようにして学べばいいのだろうか。よく分からない人に、3つの事例を紹介しよう。(12/11)

news094.gif 悩んだときの、自己啓発書の触れ方
「自己啓発書は説教臭いから嫌い」という人もいるだろう。でも読めば元気になる本もあるので、一方的に否定するのはもったいない。今回は、悩んだときの自己啓発書の読み方を紹介しよう。(12/5)

news094.gif 考えるべきは得意なものは何かではなく、お客さまが高く評価するものは何か
自社製品と競合製品を比べた場合、自社製品が選ばれるのは価格や機能が主ではない。いかに顧客の価値を向上させることができるかが重要なポイントになる。(11/21)

news094.gif なんて素敵にフェイスブック
夏から秋にかけて行った「誠 ビジネスショートショート大賞」。吉岡編集長賞を受賞した作品が、山口陽平(応募時ペンネーム:修治)さんの「なんて素敵にフェイスブック」です。平安時代、塀に文章を書くことで交流していた貴族。「塀(へい)に嘯(うそぶ)く」ところから、それを「フェイスブック」と呼んだとか。(11/16)

news094.gif 部下を叱る2つのポイント
叱るのは難しい。上司だって人間だ、言いづらいことを言うのには勇気がいるもの。役割だと割り切り、叱ってはみたものの、部下がむっとしたら自分も嫌な気分になる。そんな時に気をつけたいポイントが2つある。(11/14)

news094.gif 第6回 幸せの創造こそ、ビジネスの使命
会社は何のために存在するのでしょうか。私の考えはシンプルです。人間のすべての営みは、幸せになるためのものです――。2012年11月発売予定の斉藤徹氏の新著「BE ソーシャル!」から、「はじめに」および、第1章「そして世界は透明になった」を6回に分けてお送りする。(11/8)

オルタナティブ・ブログは、専門スタッフにより、企画・構成されています。入力頂いた内容は、アイティメディアの他、オルタナティブ・ブログ、及び本記事執筆会社に提供されます。


サイトマップ | 利用規約 | プライバシーポリシー | 広告案内 | お問い合わせ