永井孝尚のMM21:ITmediaオルタナティブ・ブログ (RSS) 永井孝尚のMM21

マーケティングとは? グローバル化とは? ライフワークとは? 一緒に考えてみましょう

« 2010年9月10日

2010年9月11日の投稿

2010年9月12日 »

日経ビジネスオンラインの記事「成功は、1万時間の努力がもたらす 好きこそ物の上手なれ」で、米国のノンフィクション・ライター、マルコム・グラッドウェル氏のインタビューが掲載されています。

グラッドウェル氏は勝間さんが訳した『Outliers』(邦訳『天才!成功する人々の法則』)という本で、1万時間練習すれば、どんな分野でもプロフェショナルになれるという理論を紹介しています。

しかし考えてみれば、ビジネスパーソンの年間の仕事時間は2000時間。

5年でこの1万時間を超えるはず。

でも、必ずしも全員がプロフェッショナルになる訳ではありません。

 

その点について、グラッドウェル氏は、以下のように語っています。

----(以下、引用)----

私は失敗から学ぶことができる人には、共通したいくつかの性格があると思う。まずresilient(弾力性がある、立ち直りが早い)であること。次に、謙虚でなければならない。また失敗について分析する力が必要だ。この3つを備えている人は非常に稀。だから失敗から学べる人、あるいは組織は、かなり稀な存在だ。

(中略)

この1万時間は、方向性を持った、分析を伴う1万時間だ。私は、deliberate practice(熟考した練習)という表現を使うことにしている。外に出て、ゴルフボールを打つだけでは上達しない。弱点を練習する、練習方法を分析する、など常に長所と弱点に集中する1万時間だ。

----(以上、引用)----

単にずっと同じことをやって1万時間を過してもプロフェッショナルになれる訳ではなく、失敗から真剣に学ぶ、集中した1万時間が必要、ということですね。

そのために、立ち直りが早く謙虚に失敗から学ぶ、という習慣が必要。

いかに、自分自身のPDCAを素早く継続して回すかが、自分自身が成長するカギということです。

この特性を持っている人や組織は、稀なのですね。

 

ビジネスパーソンの場合、単に忙しく仕事をするだけではダメ。自分自身を謙虚に見つめてなぜ失敗したのかを1万時間考えることが必要、ということです。

心しておきたいですね。

nagai

« 2010年9月10日

2010年9月11日の投稿

2010年9月12日 »

» このブログのTOP

» オルタナティブ・ブログTOP



プロフィール

永井孝尚

永井孝尚

オフィス永井代表。 著書「100円のコーラを1000円で売る方法」シリーズ(中経出版)、他。

詳しいプロフィール

Special

- PR -
最近のトラックバック
カレンダー
2013年5月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
mm21
Special オルタナトーク

仕事が嫌になった時、どう立ち直ったのですか?

カテゴリー
エンタープライズ・ピックアップ

news094.gif 顧客に“ワォ!”という体験を提供――ザッポスに学ぶ企業文化の確立
単に商品を届けるだけでなく、サービスを通じて“ワォ!”という驚きの体験を届けることを目指している。ザッポスのWebサイトには、顧客からの感謝と賞賛があふれており、きわめて高い顧客満足を実現している。(12/17)

news094.gif ちょっとした対話が成長を助ける――上司と部下が話すとき互いに学び合う
上司や先輩の背中を見て、仕事を学べ――。このように言う人がいるが、実際どのようにして学べばいいのだろうか。よく分からない人に、3つの事例を紹介しよう。(12/11)

news094.gif 悩んだときの、自己啓発書の触れ方
「自己啓発書は説教臭いから嫌い」という人もいるだろう。でも読めば元気になる本もあるので、一方的に否定するのはもったいない。今回は、悩んだときの自己啓発書の読み方を紹介しよう。(12/5)

news094.gif 考えるべきは得意なものは何かではなく、お客さまが高く評価するものは何か
自社製品と競合製品を比べた場合、自社製品が選ばれるのは価格や機能が主ではない。いかに顧客の価値を向上させることができるかが重要なポイントになる。(11/21)

news094.gif なんて素敵にフェイスブック
夏から秋にかけて行った「誠 ビジネスショートショート大賞」。吉岡編集長賞を受賞した作品が、山口陽平(応募時ペンネーム:修治)さんの「なんて素敵にフェイスブック」です。平安時代、塀に文章を書くことで交流していた貴族。「塀(へい)に嘯(うそぶ)く」ところから、それを「フェイスブック」と呼んだとか。(11/16)

news094.gif 部下を叱る2つのポイント
叱るのは難しい。上司だって人間だ、言いづらいことを言うのには勇気がいるもの。役割だと割り切り、叱ってはみたものの、部下がむっとしたら自分も嫌な気分になる。そんな時に気をつけたいポイントが2つある。(11/14)

news094.gif 第6回 幸せの創造こそ、ビジネスの使命
会社は何のために存在するのでしょうか。私の考えはシンプルです。人間のすべての営みは、幸せになるためのものです――。2012年11月発売予定の斉藤徹氏の新著「BE ソーシャル!」から、「はじめに」および、第1章「そして世界は透明になった」を6回に分けてお送りする。(11/8)

オルタナティブ・ブログは、専門スタッフにより、企画・構成されています。入力頂いた内容は、アイティメディアの他、オルタナティブ・ブログ、及び本記事執筆会社に提供されます。


サイトマップ | 利用規約 | プライバシーポリシー | 広告案内 | お問い合わせ