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2010年6月7日 » |
私は1984年に日本IBMに新卒入社してから、26年間IBMに勤めています。
正直に言いますと、転職の話もなかった訳ではありません。
しかし、IT業界の同業他社への転職は、あまり考えていません。
その理由は、最高の戦略構築を目の当たりにできるからです。
例えば、1990年代にIBMが提唱した「eビジネス」。
eビジネスという言葉は世の中に一般用語としても定着していることからも分るように、マーケティングの歴史に残るマーケティング戦略であったと思います。
しかし「eビジネス」を提唱した後も、IBMはその概念を「オンデマンド」「イノベーション」「Smarter Planet」と進化させてきています。
IBMの中にいると、いかにこれらの概念を生み出しているかがよく分ります。
まず世の中の動きを、定期的に技術面・市場面・顧客面で把握し、自社のバリュープロポジションを常に再定義し、それをマーケティング戦略に展開し、さらにそれを様々な施策として実施しているのです。
ビジョンや戦略をいかに作っていけばよいか、とか、バリュープロポジションをいかに考えるべきか、ということを身を以て体験できる、グローバル全体で見ても数少ない場の一つが、IBMだと思います。
私は、一昨年に「戦略プロフェッショナルの心得」、昨年に「朝のカフェで鍛える実戦的マーケティング力」といった本を出版しました。
これらの著書の中では、様々な事象を理論立てて説明するために、世の中の既存のマーケティング理論を活用しています。
しかしその解釈を行う際には、IBMの中でマーケティングや戦略の仕事を通じて学んだことをを適用しています。
最高の戦略を学べるこの場からは、まだ当分卒業することはなさそうです。
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