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マーケティングとは? グローバル化とは? ライフワークとは? 一緒に考えてみましょう

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2007年9月25日の投稿

2007年9月26日 »

学校裏サイトについて、色々と報道されています。実際に検索してみると、いくつかの学校裏サイトを見つけることができます。

子供達がネットコミュニティを活用し、ネットリテラシーを身に付けること自体は素晴らしいことだと思います。

しかし一方で、『「学校裏サイト」で広がるいじめ』という記事にもあるように、ともするといじめがエスカレートし、悲惨な結果になることも起きています。

ネット上で大勢から誹謗中傷を受けて、誰にも相談できずに死を選んでしまった子供のことを考えると、「他に方法がなかったのだろうか?」と、非常に心が痛みます。

この記事にあるように、いじめる側は「自分の正体はバレない」と考え、さほど罪悪感もなく、行為をエスカレーションさせてしまう面もあるようです。

実際には、ネットでの活動はどのパソコンやケータイで情報を書き込んだか、というところまでトラッキングは可能なので、当局がその気になればアクセス履歴は特定されてしまう、という認識は薄いのかもしれません。

一方で大人の実名のコミュニティでも、「荒れる」状況は結構頻繁に発生します。実際、十数年前にパソコン通信が流行った頃、私が管理者を担当していたある会議室でも、水面下で様々な深刻なトラブルが発生し、裏側で対応に追われたことがあります。

ある意味、ネットコミュニティは、ネットコミュニティにいるメンバー各自の成熟度の「増幅装置」なのかもしれません。

社会でそれなりの経験を経て、比較的他人とのコミュニケーションの方法を身に付けた大人のネットコミュニティでさえ、管理者がいても荒れます。

学校裏サイトは多くの場合、学校当局でもその存在を把握していないようです。しかも多くは匿名です。

私が学生だった頃の経験では、やはり中学・高校時代のコミュニケーションは皆ぎこちなく、ちょっとしたことで色々な誤解や中傷を招き、衝突していたように思います。(だからこの時代を「青春時代」と呼ぶのでしょうね)

人間は他人とぶつかっていくことで成長していくのですから、このような経験自体は必要だと思います。

しかしながら、コミュニケーションのトラブルを桁違いに増幅させてしまうネットコミュニティを、管理者不在のまま子供達が自由に使える状態で放置するのは、危険極まりないことなのではないかと思います。

私は実際の教育の現場におりませんので、実際に担当されておられる先生方は大変な苦労をなさっていることと思います。

従って、あくまで第三者の意見ですが、恐らく、今、必要なのは、以下の3つではないでしょうか?

■「匿名性があるように見えても、実はネットでの活動は個人を特定可能である」ということについて、子供達に伝えること。実際に事件が起こった際に、当局がアクセスログを解析しているケースも多いので、今後の「歯止め」の意味で、報道でこの部分によりフォーカスを当てる。

■ネットでのコミュニケーションについて、その利便性・危険性を教育の現場でも取り上げること。できれば、実際にネットコミュニティの運営に関わったりトラブルに対応してきた経験のある人が、自分の経験として語る

■技術を活用して、学校裏サイトの存在の実態を把握する。過度な干渉は控えるべきですが、事件性の芽は早めに把握し、しかるべき対応を行っていく。実際、Dark Webのように、技術活用でテロの活動を事前に把握する試みも始まっています。テロの活動把握と同様、固有名詞等で特定することにより、学校裏サイトの実態把握は可能ではないかと思います

学校裏サイトの問題は根深い問題であり、上記の対策を行っても、学校裏サイトでのいじめの問題が根絶できる訳ではないことは、大人が参加する実名ネットでトラブルが発生していることからも分かります。

しかし、「全くの野放し」いう状況は、かなり改善できるのではないでしょうか?

nagai

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永井孝尚

永井孝尚

オフィス永井代表。 著書「100円のコーラを1000円で売る方法」シリーズ(中経出版)、他。

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