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マーケティングとは? グローバル化とは? ライフワークとは? 一緒に考えてみましょう

« 2007年8月28日

2007年8月29日の投稿

2007年8月30日 »

マーケティング分析の手法の一つとして、「SWOT分析」があります。

SWOT分析とは、自社の置かれている環境を

S: Strength (自社の強み)
W: Weakness (自社の弱み)
O: Opportunity (自社にとっての機会)
T: Thread (自社にとっての脅威)

に分けて分析する手法です。

SWOT分析を進める上でのポイントを例を通して考えてみましょう。

ここでは、1年半程前に当ブログで書いたエントリー「競合と差別化する、バリュー・プロポジションの考え」で取り上げた街の電気屋さんのケースで考えてみます。

非常に簡略化したものですが、街の電気屋さんのSWOT分析は下記のようになるのではないでしょうか?

S: Strength (自社の強み)
一人一人のお客様のニーズを理解している
地域に密着したサービス

W: Weakness (自社の弱み)
大量仕入れによる低価格販売が出来ない

O: Opportunity (機会)
デジタル家電ブーム
富裕層の団塊の世代が引退

T: Thread (脅威)
家電量販店の出店攻勢

 

さて、SWOTのうちのSWは内部要因であり自分達がコントロールできる要因であるのに対して、OTは外部要因であり自分達はほとんどコントロールできない要因です。

このSWOT分析を通じて、自社の強みをいかに活かして、外部要因の機会を獲得するか、ということを考えることになります。

上記の分析から、自社の強みである「一人一人のお客様のニーズの理解」や「地域に密着したサービス」を活かして、「富裕層の団塊世代の引退」と「デジタル家電ブーム」といった外部要因の機会を獲得するために、

「引退した富裕層の団塊の世代が、デジタル家電によるデジタルライフを楽しめるように、手厚いサポートを提供する」

サービスを提供することが一つの有力な選択肢になります。

これは、先のエントリーで書いた街の電気屋さんの下記のバリュー・プロポジションとも整合性があります。

【お客様が望んでいる価値】
団塊世代の富裕層が必要としている、手厚いサポート

【他社が提供できない価値】
大量廉価販売重視の家電量販店が提供できない、お客様の自宅まで直接サポートに出向けるフットワークの良さ

【自社が提供できる価値】
ますます複雑になっていく最新のデジタル家電による生活を、お客様が十分に楽しめるように支援できるサポート力

 

一方で、弱みと脅威を理解することも重要です。場合によっては、ターゲットとなるお客様を絞ったり、自社の商品やサービスの定義を変えることで、弱みや脅威を減じたり、場合によっては強みに変えることを検討します。

上記の例では、「低価格販売出来ない」という自社の弱みと、「量販店の出店」という脅威を踏まえて、

「手厚いサポートに特化することで、低価格販売競争に踏み込まず、量販店との真正面の競争を避ける」

という戦略が導き出されます。

 

実際のビジネスではこんなに単純ではありませんが、出来る限り簡略化してみました。

SWOT分析は非常にシンプルで基本的なマーケティング手法ですが、市場と自社を把握した上で戦略を立てる上で有効なツールです。

ご存知の方には釈迦に説法かもしれませんが、頭の中で整理できている積もりでも、実際に書き出してみると色々な発見があります。また、SWOT分析は、ブレイン・ストーミングを行いチームで問題意識を共有する手段としても役立ちます。

是非活用したいですね。

nagai

唐突な質問ですが、企業とは何でしょうか?

これについては、ドラッカーをはじめ各方面の識者が様々な意見を述べています。

その中の一つの意見として、専修大学商学部 黒瀬直宏教授が、本日(8/29)の日刊工業新聞の記事「自立型中小企業を目指して:16 企業外との情報ループ 製品開発や販売戦略に活用」で、

「企業の本質は情報発見システムだ」

と述べています。

---(以下、引用)--

市場経済下では、販売とは不確実なものだ。企業とは販売を確実なものにするため、情報発見活動を展開せざるを得ない。市場競争の本質は情報発見競争で、企業の本質は情報発見システムなのだ。

---(以上、引用)---

アダム・スミスは「国富論」の中で、

「個々のメンバーがそれぞれ利益を求めて自由に利己的な行動を行えば、マーケット・メカニズムにより全体で調和が取れ、効率的な配分が実現する。つまり、私益を追求することで『見えざる神の手』が働き万人の公共善をもたらす。」

と述べましたが、この見えざる神の手を動かすカギが企業の「情報発見システム」である、とも考えられますね。

黒瀬教授は、情報発見を助けてくれるパートナーとして、「顧客」と「他企業」の二つを挙げています。

---(以下、引用)--

第一に顧客との情報ループが不可欠だ。企業にとって顧客は買い手というだけではない。需要や技術に関する「場面情報」の発見を助けてくれるパートナーだ。

(中略)

第二に優れた情報発見システムを構築している中小企業は、他企業との情報ループも構築している。中小企業は情報発見の主体となる人的資源が不足している。そのため、他企業との情報交換により、人的資源の不足を補う。

---(以上、引用)---

シリコン・バレーがこの数十年イノベーションを起こし続けているのも、この地域全体が「情報発見システム」そのものとして機能しているから、と考えると分かりやすいかもしれません。

nagai

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永井孝尚

永井孝尚

オフィス永井代表。 著書「100円のコーラを1000円で売る方法」シリーズ(中経出版)、他。

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