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やや古い記事ですが、4月2日付の日本経済新聞の特集「地球が迫る新たな競争」で、トヨタ自動車の渡辺社長が「走れば走るほど空気がきれいになる車を開発しろ」と檄を飛ばしている様子が掲載されていました。
この記事を読んだ私の率直な感想は、「そもそも、エネルギーは酸化作用や核反応で生み出されるもの。酸素を出しつつエネルギーを生み出すのは夢物語ではないか?」というものでした。
しかし、翌日の同特集で、より詳しい説明が掲載されていました。ちょっと長めになりますが引用します。
---(以下、引用)---
次に求められるのは空気を「汚さない」だけでなく「きれいにする」エンジン。二五年に向けて日本の技術開発の方針を検討する政府のイノベーション25戦略会議は、二月の中間報告に光合成カー構想を盛り込んだ。植物の光合成を再現し、CO2をエネルギー源に走る車だ。一七年までに人工光合成を技術的に実現する目標を掲げた。
ただ「植物がなぜ光合成するのかということ自体、長い時間をかけた進化の結果であり、神のみぞ知るなぞだ」(ホンダ幹部)。政府の中間報告も「夢のあるもの」と表現する。「究極のエンジン」へひた走る企業を政府がどこまで後押しできるか、本気さが問われる。
---(以上、引用)---
素晴らしい! 実際、このような研究が検討されているのですね。
イノベーション25戦略会議のHPのこちらのページの例4で、概要が書かれています。(ちなみに、イノベーション25戦略会議のHPは非常に面白いですね。後程じっくり読んでみようと思います)
このような可能性の芽を見つけ、トップが自らの思いを込めて檄を飛ばして進めるところに、イノベーションが生まれるのではないでしょうか?
二酸化炭素排出による温室効果で、今世紀末まで平均気温が2-3度上昇すると予想される中で、原因となる二酸化炭素をエネルギーとして消費するエンジンは、まさに人類を救うコロンブスの卵的発想です。全人類がこのエンジンを使用することで、温室効果を根本的にストップできる可能性があります。
実現は当然のことながら極めて困難ですが、全人類の叡智を結集する価値があるプロジェクトだと思います。
様々な形で、皆で応援したいですね。
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