永井孝尚のMM21:ITmediaオルタナティブ・ブログ (RSS) 永井孝尚のMM21

マーケティングとは? グローバル化とは? ライフワークとは? 一緒に考えてみましょう

« 2006年7月2日

2006年7月3日の投稿

2006年7月4日 »

アイデアを得るためには、方法論があります。

自宅の本棚を見ていたら、十数年前に読んだジェームズ・W・ヤングの「アイデアのつくり方」という本が目に入りました。100ページ程度の内容で1ページ当りの字数も少なく、久し振りに読みましたが、電車の中で15分で一気に読めました。改めて非常に示唆に富む内容でしたので、ポイントのみご紹介します。

----(以下、引用)----

・アイデアの作成は、一定の明確な過程であり、流れ作業である。この技術を修練することが、これを有効に使いこなす秘訣である (p.18)

・アイデアとは、既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない (p.28)

・以上がアイデアの作られる全過程ないし方法である。

第一:資料集め-諸君の当面の課題のための資料と一般的知識の貯蔵をたえず豊富にすることから生まれる資料と。
第二:諸君の心の中でこれらの資料に手を加えること。
第三:孵化段階。そこでは諸君は意識の外で何かが自分で組み合わせの仕事をやるのにまかせる。
第四:アイデアの実際上の誕生。<ユーレカ!分かった!みつけた!>という段階。そして
第五:現実の有用性に合致させるために最終的にアイデアを具体化し、展開させる段階。 (p.54-55)

----(以上、引用)----

例えば、ニュートンは、本当に田舎道を散歩している最中に木からリンゴが落ちるのを見て、万有引力を発見したのでしょうか?

恐らく、彼は膨大な実験事実を蓄積し(第一の段階)、徹底的に思考を重ねて考えが行き詰まり問題が解けない状態に陥り(第二の段階)、しばらくその問題から離れているうちに無意識の創造過程が働き(第三の段階)、田舎道でリンゴが落ちるのを見た瞬間に「全てのモノはお互いに引合うのだ」というインスピレーションが働き頭の中にあるパーツが全てが繋がった(第四の段階)、ということなのではないでしょうか? その後に、得られた洞察を実際の理論に落とし込む作業を忍耐強く行ったのではないかと思います。

ベンゼン環も、思考を重ねてクタクタになった科学者ケクレが、蛇が自分の尾を噛んでどぐろを巻いている夢を見て、構造を思いついたそうです。

本書の初版は1940年で、もはや古典とも言える本です。私は新たに仕事を始めるにあたっていつも徹底的に資料を集めて、片っ端から読むことから始めているのですが、今から思えば、これは十数年前に本書を読んでからの習性だったようです。

nagai

« 2006年7月2日

2006年7月3日の投稿

2006年7月4日 »

» このブログのTOP

» オルタナティブ・ブログTOP



プロフィール

永井孝尚

永井孝尚

オフィス永井代表。 著書「100円のコーラを1000円で売る方法」シリーズ(中経出版)、他。

詳しいプロフィール

Special

- PR -
最近のトラックバック
カレンダー
2013年5月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
mm21
Special オルタナトーク

仕事が嫌になった時、どう立ち直ったのですか?

カテゴリー
エンタープライズ・ピックアップ

news094.gif 顧客に“ワォ!”という体験を提供――ザッポスに学ぶ企業文化の確立
単に商品を届けるだけでなく、サービスを通じて“ワォ!”という驚きの体験を届けることを目指している。ザッポスのWebサイトには、顧客からの感謝と賞賛があふれており、きわめて高い顧客満足を実現している。(12/17)

news094.gif ちょっとした対話が成長を助ける――上司と部下が話すとき互いに学び合う
上司や先輩の背中を見て、仕事を学べ――。このように言う人がいるが、実際どのようにして学べばいいのだろうか。よく分からない人に、3つの事例を紹介しよう。(12/11)

news094.gif 悩んだときの、自己啓発書の触れ方
「自己啓発書は説教臭いから嫌い」という人もいるだろう。でも読めば元気になる本もあるので、一方的に否定するのはもったいない。今回は、悩んだときの自己啓発書の読み方を紹介しよう。(12/5)

news094.gif 考えるべきは得意なものは何かではなく、お客さまが高く評価するものは何か
自社製品と競合製品を比べた場合、自社製品が選ばれるのは価格や機能が主ではない。いかに顧客の価値を向上させることができるかが重要なポイントになる。(11/21)

news094.gif なんて素敵にフェイスブック
夏から秋にかけて行った「誠 ビジネスショートショート大賞」。吉岡編集長賞を受賞した作品が、山口陽平(応募時ペンネーム:修治)さんの「なんて素敵にフェイスブック」です。平安時代、塀に文章を書くことで交流していた貴族。「塀(へい)に嘯(うそぶ)く」ところから、それを「フェイスブック」と呼んだとか。(11/16)

news094.gif 部下を叱る2つのポイント
叱るのは難しい。上司だって人間だ、言いづらいことを言うのには勇気がいるもの。役割だと割り切り、叱ってはみたものの、部下がむっとしたら自分も嫌な気分になる。そんな時に気をつけたいポイントが2つある。(11/14)

news094.gif 第6回 幸せの創造こそ、ビジネスの使命
会社は何のために存在するのでしょうか。私の考えはシンプルです。人間のすべての営みは、幸せになるためのものです――。2012年11月発売予定の斉藤徹氏の新著「BE ソーシャル!」から、「はじめに」および、第1章「そして世界は透明になった」を6回に分けてお送りする。(11/8)

オルタナティブ・ブログは、専門スタッフにより、企画・構成されています。入力頂いた内容は、アイティメディアの他、オルタナティブ・ブログ、及び本記事執筆会社に提供されます。


サイトマップ | 利用規約 | プライバシーポリシー | 広告案内 | お問い合わせ