« 2012年2月10日

2012年2月14日の投稿

2012年2月16日 »

 “クラウド”“SaaS”が流行である。初期導入コストを抑えつつ手軽に導入できて、効果がなかったら思い切ってやめられるというメリットを生かして、コアコンピタンスにつながらない業務での採用が進んでいると聞く。経理、営業、人事、BI等といった会社間であまり差がない業務の電子化が遅れていた企業にとっては、逆に先進企業のベストプラクティスの注入という逆転ホームランの魅力もあるのだろう。先行するセールスフォースは国内CRM市場でついにシェア4割を達成したそうだ。

 そんななか、ついにコンカーが経費精算のSaaSを引っ提げて日本市場に参入してきた。経費精算というのは、会社なら必ず発生する間接業務でしかも多人数が係わり手間も馬鹿にならない。それをクラウド型のWebシステムで解決しようというのだ。

 昨日開かれた「コンカークラウドフォーラム2002」では、日本向けにローカライズされたConcur Expenseが紹介された。システム自体は、交通費、旅費、物品購買について明細を入力して申請を行った後に上司の決裁を仰ぎ、最終的には経理で伝票処理をするというワークフローシステムだが、随所に工夫が凝らされており流石だと唸らせるものになっていた。細かい入力チェックや経費種別ごとのルール定義、各種の統計/分析帳票は言うまでもないが、日本向けとしてSUICAやPASMOといったIC Cardから利用した交通費明細を取り込む機能(しかもコンビニでの購買分などは自動的にはじいて取り込むという細かさ)や乗換案内/経路探索の機能を追加したとのこと。
 ネットの向こうのクラウドを使っている利点としても、請求書のイメージデータをメールに添付すると自動的に取り込む機能だとか携帯やスマホ対応というもある。ただちょっとわからなかったのは、コーポレートカードの利用明細を取り込む機能があるらしいが、これはリアルタイムでネットサービスを経由するものなのかデータ伝送などによるバッチ対応なのかは説明がなかった。

 いずれにしてもこれはちょっと将来が楽しみなSaaSだと思う。米フォーブス誌の「2011年 革新的な成長企業の世界ランキング」の1位に輝いただけのことはあるし、日本法人には、マーク・ベニオフやサンブリッジが出資したというのにも頷ける。

yoi

« 2012年2月10日

2012年2月14日の投稿

2012年2月16日 »

» このブログのTOP

» オルタナティブ・ブログTOP


プロフィール

吉川 日出行

吉川 日出行

みずほ情報総研勤務。情報共有や情報活用を主テーマにコンサルティングや新ビジネスモデルの開発に携わっている。

詳しいプロフィール

カレンダー
2013年5月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
knowledge
カテゴリー

オルタナティブ・ブログは、専門スタッフにより、企画・構成されています。入力頂いた内容は、アイティメディアの他、オルタナティブ・ブログ、及び本記事執筆会社に提供されます。


Special

- PR -
Special オルタナトーク

仕事が嫌になった時、どう立ち直ったのですか?

エンタープライズ・ピックアップ

news094.gif 顧客に“ワォ!”という体験を提供――ザッポスに学ぶ企業文化の確立
単に商品を届けるだけでなく、サービスを通じて“ワォ!”という驚きの体験を届けることを目指している。ザッポスのWebサイトには、顧客からの感謝と賞賛があふれており、きわめて高い顧客満足を実現している。(12/17)

news094.gif ちょっとした対話が成長を助ける――上司と部下が話すとき互いに学び合う
上司や先輩の背中を見て、仕事を学べ――。このように言う人がいるが、実際どのようにして学べばいいのだろうか。よく分からない人に、3つの事例を紹介しよう。(12/11)

news094.gif 悩んだときの、自己啓発書の触れ方
「自己啓発書は説教臭いから嫌い」という人もいるだろう。でも読めば元気になる本もあるので、一方的に否定するのはもったいない。今回は、悩んだときの自己啓発書の読み方を紹介しよう。(12/5)

news094.gif 考えるべきは得意なものは何かではなく、お客さまが高く評価するものは何か
自社製品と競合製品を比べた場合、自社製品が選ばれるのは価格や機能が主ではない。いかに顧客の価値を向上させることができるかが重要なポイントになる。(11/21)

news094.gif なんて素敵にフェイスブック
夏から秋にかけて行った「誠 ビジネスショートショート大賞」。吉岡編集長賞を受賞した作品が、山口陽平(応募時ペンネーム:修治)さんの「なんて素敵にフェイスブック」です。平安時代、塀に文章を書くことで交流していた貴族。「塀(へい)に嘯(うそぶ)く」ところから、それを「フェイスブック」と呼んだとか。(11/16)

news094.gif 部下を叱る2つのポイント
叱るのは難しい。上司だって人間だ、言いづらいことを言うのには勇気がいるもの。役割だと割り切り、叱ってはみたものの、部下がむっとしたら自分も嫌な気分になる。そんな時に気をつけたいポイントが2つある。(11/14)

news094.gif 第6回 幸せの創造こそ、ビジネスの使命
会社は何のために存在するのでしょうか。私の考えはシンプルです。人間のすべての営みは、幸せになるためのものです――。2012年11月発売予定の斉藤徹氏の新著「BE ソーシャル!」から、「はじめに」および、第1章「そして世界は透明になった」を6回に分けてお送りする。(11/8)


サイトマップ | 利用規約 | プライバシーポリシー | 広告案内 | お問い合わせ