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 昨日の続きで知識活用の前工程ごとに出来ているかどうかを分析すると、知識活用が進まないと嘆く組織はいくつかのパターンに分類できる。

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  1. 蓄積先行型
     情報の蓄積ばかりで活用が全く進んでいない組織。とくに情報の蓄積が複数のデータソースにまたがっているケースに多い。
     こうした組織では情報の統合・整理を進めるとともに複数のデータベースにまたがって横断的に情報アクセスの出来るような仕組みを検討すべきである。文書管理システム自体の改善だけでなくエンタープライズサーチやEAIといった情報へのアクセスを効率化するツールやシステムを使って、これまでに蓄積されてきた情報を「届ける」ことから取り組みべきである。
     なお、蓄積先行型の組織では、単に貯めるだけで貯まった情報のメンテナンスがおざなりになっていることも多い。現在までに蓄積した情報が陳腐化しないように更新やメンテナンスの仕掛けを作ったり、不要な情報は定期的に棚卸しをして廃棄するような運用体制、同じようなデータを複数箇所に分散して保管する無駄を排除するなど細かい運用改善も必要なことが多い。
  2. 情報洪水型
     情報は蓄積されておりそれらがそこそこは利用者に届けられているのに配信・誘導部分に問題があって活用が進まないパターン。このところこういう組織は多い。「届ける」仕組みが「配信」か「誘導」のどちらかに偏りすぎていることも原因のひとつである。
     やみくもに情報を配信するのではなく、利用者の細かいプロフィールを反映したきめ細かいパーソナライゼーションを配信の過程に組み込むであるとか、情報アクセス時に関連する情報を一緒に提示するリコメンデーションといった誘導を支援する仕組みの実装を検討すべきだ。
     情報洪水型の組織の多くでは蓄積された情報が分類・評価されていない。フォークソノミーやログを活用したランキング形式での情報陳列などの活用も有効だ。
  3. 理念先行型
     ときたまであるが「情報活用を積極的に行う」というかけ声だけは勇ましいが、じつはその肝心の情報が組織内にほとんど蓄積されておらず、またそれらの情報を増やすための仕掛もまったく配慮されていない組織がある。
     失敗事例としては、エンタープライズサーチを入れてはみたものの必要な情報がまったく出てこないというケースや、企業情報ポータルは作ったがそもそもそこに載せる情報がなく単なるリンク集になってしまったケースなどだ。
     まずは情報を「増やす」ことから始めよう。自らの組織に有益な知識や情報は何か、今の組織に足りない情報は何か、そういったことを明確にする。
     ちなみに情報の表出化を促進するには社内勉強会や研究会を定期的に開催するなどのシステム面以外の施策も有効だし、価値ある情報を収集するためには外部から情報を購入する事も検討の遡上にのせるべきだ。ただし、これも良くあるミスであるが、とにかく表出化すればよいという考えでブログやSNSといった表出系のツールを闇雲に導入するだけでは、ノイズが増えるばかりで本当に価値のある情報はでてこない。

 

yoi

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吉川 日出行

吉川 日出行

みずほ情報総研勤務。情報共有や情報活用を主テーマにコンサルティングや新ビジネスモデルの開発に携わっている。

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