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 新しい年代に入って組織の外のIT動向のことを続けて書いたので今度は組織内の話。組織内コラボレーションのあり方やシステムについても2010年代は2000年代とは違う動きを見せるだろう。実際にこのところグループウェアの再構築に関する相談が増えているが、以前とはかなり変わってきている。

 具体的に言うとグループウェア(GW)という呼び名とそのソフトが2010年代にそうそうに無くなるのではないか。いやもっとはっきり書くと、日本でのGWの代名詞であったNotes/Dominoの時代は2009年迄で一旦終わって別の時代に入ったと見ている。

 半年くらい前にNotesマイグレーションに関するメディアのインタビューに答えたときに「ノーツを辞めるユーザが増えている」とは答えた。しかしその際でも本当にNotesを辞めるのは3分の1で残りのユーザはバージョンアップをするか塩漬けで先送りするというような話をした。
 しかし半年経ってみると本気でNotesを辞めることを考えるユーザの割合がかなり増えている印象だ。少なくともメディアへの露出はそうだ。先月には「国分、情報共有基盤を刷新,携帯電話から利用可能に」という記事が出ていたし、日経ソリューションビジネスの最新号にではGoogleAppsで社内情報共有基盤を構築した東急ハンズの話がでている。

 確かにNotes/Dominoは良くできていてグループウェアとして必要な機能は一通り揃っていた。これだけ使っていればそれなりのことは出来る。しかし逆になんでも出来る反面何をやらせてもそれなりという面もあり、柔軟で迅速な対応の出来るコラボレーションツールを求める人には物足りないのも事実だ。相対的に高くなったライセンス料、毎年発生する保守料金もバカにならない。

 既にエンタープライズのあちこちで見られるように、これからはインターネットで鍛えられた技術をイントラネットへ転用する動きがもっと加速するだろう。Webの標準技術を使いソースやノウハウも公開され技術者も確保しやすい“軽いツール”を積極的に採用する企業が増え、企業内のコラボレーション基盤はこうした“軽いツール”群の複合体になっていくと予想している。もちろん全ての会社がそうなると言うわけではなくオールインワンでひとつのツールで全てを済ますというユーザも一定数は残るだろう。

 例えばメール機能についてみても、運用や監視の負担が高いことを問題にSaaS等を使う外出しを検討し始めた企業は多い。メールシステムは既にインターネットプロバイダが商用向けに何万人というユーザで運用している前例があり、自社運営で無くても良いと判断したそうだ。ZimbraやScalixといったソースが公開されて自社または子会社の技術者が直接中をいじれるものを採用してライセンス料や保守料を節約する会社もある。そうかと思うとBCP面からメールの自社運用にこだわりNotes/DominoやExchangeを使った髙信頼性システムを標榜する会社もある。

 さすがにこうなるとグループウェアというひとくくりではなく単体の機能毎にいろいろな選択肢が採用される時代になる。そうなるとその呼び名は使われなくなっていくのではないだろうか。

yoi

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吉川 日出行

吉川 日出行

みずほ情報総研勤務。情報共有や情報活用を主テーマにコンサルティングや新ビジネスモデルの開発に携わっている。

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