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何人かのオルタナティブ・ブロガーの人が書いているように今日はセールスフォース主催のクラウドフォースというイベントがあった。(参考:「Salesforce と Twitter 連携デモ動画(英語)に見る次世代CRMの姿(音に注意) 」「CloudForceからXDevカンファレンスへ。クラウド開発者を自称するなら明日は雅叙園へ 」「Salesforce.comがソフトウエアを否定する日@Cloud force Japan(写真あり) 」
3000人もの人を動員したという会場は凄い盛り上がりで今年一番の注目バズワードである“クラウド”の集客力にはさすがだと感心した。さて午前中のマーク・ベニオフの基調講演を聞いたわけだがその中にリアルタイムクラウドという単語が出てきた。この言葉を聞いた瞬間に同じく会場にいたらしい栗原潔さんと「クラウドは元々リアルタイムだろうにw!」とTwitterで同時に突っ込んだのはちょっと笑える話。
その後冷静に考えてみてリアルタイムでないクラウドも確かに存在することにふと気づいた。日本でのそれは「受託計算」と呼ばれる。昔の情報処理産業はまさにこの「受託計算」で食べていた。各企業から膨大に手間のかかる事務作業の機械化を請け負って、データを顧客から神で受け取り自社でパンチ入力する。それを自社のホストマシン数台をぶんまわして処理して結果を帳票などに印刷して返す。ホストマシンは当時は巨大で高価だったのでいくつもの会社から処理を請け負うことでその維持・運営コストをシェアすることで利益を上げていた。今でも給与計算など一部業務は受託計算として残っている。
どうやらセールスフォースは今後このリアルタイムクラウドというキーワードをウリにしていくようだが、まあ現実として今の企業コンピューティングの全体の何割かは早晩このリアルタイムクラウドに移行するだろう。さすがに企業競争力の源泉に直結する基幹システムまではクラウド化しないとは思うがそれでも全体の半分くらいまではクラウドになってもおかしくない。そしてそのときに一番喰われるのは従来のこの「受託計算」の分野だろう。
そういえば先日IDCが「社内データセンターは縮小傾向、クラウドの利用が拡大へ」というレポートを出していた。まさにこの流れに符合する。
ドイツ、イギリス、フランス、オランダの4カ国にある401社の企業を調査した結果、自前のデータセンターを運営している企業は95%。これらの企業の多くは、社内データセンターのラック数が、今後縮小していくと考えているという。
たぶん、この予測は当たるだろう。そして日本の場合はこの社内データセンターを保有して運営しているのは多くの場合情報子会社である。すなわち今後情報子会社の業務(特にシステム運営/保守)は減る一方だということだ。
これまでも何年かおきに数度見直され再編されてきた情報子会社であるが、クラウド化の波によって再度見直され再編される時期が近いことがうかがわれる。このことをどれだけの情報処理子会社の幹部(そして将来子会社の幹部になる親会社のミドル)が判っているだろうか
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