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昨日に続きOracle OpenWorld Tokyo 2009に終日参加している。今日はブロガーズブリーフィングでもお薦めされた出光興産とNTTドコモのSOA導入事例に関するパネルディスカッションを聞いてみた。
SOAという言葉もいろんな定義があるがこれはEAI/ESB関連製品の導入事例の話だった。全体的にパネラーの歯に衣着せない本音トークに痺れて、聞いているこちらのほうが司会をやっているオラクル社員を気の毒に感じるセッションだった(笑)。
パネラーのお二人とも終始「SOAの実現に際してツールはあくまでツールであってユーザが何をしたいかであるとかが重要で、実はツールは何でも良い」ということを強調していた。別にSOAの導入に限ったことではないが、結局は最初のコンセプトやアーキテクチャー作りが最も重要でその次が組織内でのコンセンサンスやオーソライズ、最後がツールということだ。
出光興産の澤井さんが経験から語っていらっしゃったがSOA導入後はやはりシステム連携にオーバーヘッドがかかって重たくなったという。その際にあるベンダーからパフォーマンス改善のために特定のアプリケーション間をP2Pで結んで連携して高速化を図る案が提案されたが当然却下したそうだ。
細部にこだわり枝葉を改善するために全体のコンセプトを曲げてはいけない。ベンダーは(儲けようとして)個別最適を実現するソリューションを提案してくるが、コンセプトとの合致度などをしっかりと吟味するのはユーザ側の重要な仕事だと言う。おっしゃるっとおりだ。
もうひとつ印象に残ったのは、司会からの「ではなぜオラクル製品(導入当時はBEA製品)を選んだのですか?」という質問に対する澤井さんの回答
当時はSOAというコンセプトも製品もまだ始まったばかりだったので、将来どれが勝ち組になるのかも判らなかった。だから後から乗り換えられるように製品やベンダーにロックされないように、シンプルで余計な機能のついていない製品を選択した。
揺籃期にある製品を選択する場合にはいくつかを比較してもっとも多機能のものを進んでいて優れている製品として選ぶ人が多数派ではないだろうか。そうした製品のほうが競争を勝ち抜いて生き残りやすいと思いがちだ。ただそれはあくまで確率論の話であって保証は無い。特にIT業界ではいくら製品が優れていてもそれを提供している会社ごと買収になることも多い。
それならば後からスイッチすることを踏まえて最初にシンプルなものを選ぶというやり方は、かなり合理的で賢いやり方だと言えよう。
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