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 先週のR25に初音ミクが進出したと言うことで一部で話題になっていた。R25では初音ミクについては以前から何度か取り上げているようだが、先日私は別のことでR25に感心した。もやし生産最大手の成田食品のホームページが更新されて知ったのだが、2009年3月26日号に「R-25 春風に乗って日本一“萌え”な工場見学!」という記事が載ったそうなのだ。

 このところの世界的な金融危機を発端とした不況によってもやしは、いま大人気の食材になっているそうだ。『不況になると「もやしブーム」専門料理店に若い女性が…』という記事(注1)には

もやしのレシピを集めた本(注2)は書店で平積み。もやし料理店には若い女性が詰めかけ大賑わい。

とある。実際に総務省が発表している家計調査によると、最近の1世帯(2人以上)当たりの消費支出は12カ月連続で前年実績を下回っているのにもかかわらず、もやしだけは6カ月連続で支出の増加が見られるという。従来もやしは玉子と並んで価格変動の少ない物価の優等生と言われてきたが真骨頂発揮である。もやしならCD1枚分のお値段で相当豪勢な食事が出来る(注3)

 好きな食べ物を聞かれて「もやし」と答える人はあまりいないかも知れないが、私はもやしを主役にすえたバーベキュー大会の幹事を手伝うくらい程度にはもやし好きである。しかしもやしの1ファンとして言わせて貰うなら、もやしを価格だけの手軽な野菜としてみては欲しくはない。栄養満点だし、なにより豆を萌やす(=芽を出させる)過程には、それまで豆に含まれていなかった新しい栄養素が合成されるという複雑で神秘的な反応が含まれている。
 値段が安いからと馬鹿にする人にはもやしの世界のエリートというかプレミアムもやしを紹介したい。青森県の大鰐温泉もやしは、温泉の熱を使って昔ながらの土耕栽培されるプレミアムもやしで、なんとひと束250円もする。通常のもやしの約6倍だ。しかも温泉熱の関係で12月上旬から4月頃までの冬季限定で暖かい時分には食べることができない(注4)。私も一度だけ取り寄せて食べてみたが、形状はもやしと言うよりは貝割れに近いこのプレミアムもやし、さすがに名に恥じないだけの美味であった。

 さてR25の記事は栃木まで工場へ見学にいったレポートなのだが、宇都宮近辺の水はもやしに良いらしく地元のもやし生産者である上原園の早乙女社長によると、同社がこの水を使って作ったもやしが日本一美味いと評判になって他社がこぞって進出してきたという。
 今回の記事では成田食品の工場を見学しているが、もやしファンの私としてはもし栃木まで見学に行くのなら、日本一美味いもやしを作るという上原園の工場やあのラーメン二郎(注5)にも卸しているというサラダ・コスモの工場のほうにチャレンジしてみたい。

 ちなみに「もやし」は漢字で書くと「萌やし」となり、「萌やし」の生産者による業界団体は全日本豆萌工業組合連合会で略して「全萌連」である。実に今時の名前だ。
 「全萌連」では背中に「萌」と大きな一文字の入ったイキな法被を持っている。

20090419_01_2

ちなみにすでに有志がミニチュア版も作成済み。

20090419_02

 R25の記事にもあるが萌やしを食べると萌えが身体の中に広がる。皆さんもっと萌やしを食べましょう!

===2009/4/22 01:50修正(確認したところ冒頭の初音ミクの記事と同じ号に萌やしレポートの第2回が載っていました。なんと成田食品の社長の顔写真入りでした)
 R25の次回の萌やし記事は今週4/23号に載るらしい先週の4/17号に載ったらしいので、今度は実物を入手したい(注6)

#いろいろ頑張ったのですが今日の記事はどうしてもITに繋げられませんでした。すいません。

(注1)ここでいうもやし専門料理店というのはTVでも紹介された東京渋谷の「おかずとおさけmoyashi 別館 もやし家 」や「おかずとおさけ もやし」ではないかと勝手に推測。

(注2)売れているもやしレシピの本は特定できていないが、Amazonを検索するとこれとかこれが出てくる。

(注3)参考記事「もやし祭り-ニコニコ大百科

(注4)大鰐温泉もやしはここで通販で購入可能。なお生産がコントロールできないからか配達日指定は不可という。

(注5)ラーメン二郎のもやしは各店毎での調達となっておりサラダ・コスモが全店へ納入しているわけではない。

(注6)R25には他にもいくつかもやし関係の記事が掲載されたことがある。

 

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yoi

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吉川 日出行

吉川 日出行

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