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 組織内で検索エンジンを導入するときのポイントの一つに、インデックスを複数に分割するというのがある。例えば営業向けと開発向けだとか見積書や契約書などの正式文書の入った文書ライブラリと会議室や掲示板系の文書ライブラリは、別々のインデックスを構築して、検索時にはそれらのすべてを対象としたり一部を対象としたりとユーザが調整できるようにしておくと良い。

 これは社内の場合ユーザがそもそもどのあたりに文書がありそうかについてはめぼしがついているということもあるし、そもそも担当によって必要な文書範囲がある程度限られていて担当外の文書は必要無いことも少なくないからだ。絶対そのライブラリには無いとわかっているのにたまたまキーワードマッチしただけの文書が出てきたり、過去の契約書を探しているのにたまたまその会社の人事の噂を書き込んだ社内会議室の一文が表示されるのは検索者にとってはゴミ(ノイズ)以外の何ものでもない。

 同じような考え方で、組織の中では最終成果物(できあがりのもの)と中間成果物やワークの資料(パーツやテンプレートを含む)は、もともとの保管場所を別々にしておいたほうが良い。これは会社全体で成果物を登録するライブラリを用意するのが一番だが、そうでなくともせめて各部署のファイルサーバの各プロジェクトに「最終成果物」というフォルダを用意して完全な報告書や最後に提出した提案書や合意に至った契約書といったものはそこに保管し、その前のバージョンや報告書の元となったパーツとは分けて保管しておくと、後からのアクセスを効率化し結果として文書やノウハウの再利用性が高まる。

 なぜアクセス効率が上がるかというと組織内の文書の場合はたいていある雛形の文書がまずあってそれを更新&改変するやり方で文書が進化していく。すなわちあるタイトルを持つ文書やキーワードでヒットする文書は、最終的には同じ成果物になった途中の残骸が多数含まれることになる。
 エクスプローラーで探すにしても検索エンジンで探すにしても、欲しい情報かどうかの判別作業とその文書が最終版(最新版)かという判断を同時に行うのは面倒で冗長な作業になる。目的の文書(情報)を探索する場合、まずは一番役立ちそうな文書を特定してその後その文書の最終版(最新版)あるいはその文書を作る元になったパーツや材料を探したほうがより効率的だ。

 検索エンジンを導入したいというユーザには時々、全社のファイルサーバを丸々いつのインデックスで検索対象としようとする人がいるが、私がそれをお勧めしないのはこれらの理由による。

 さて、ここまでは組織内の情報や文書での話だが、似たようなことがネット上の動画のようなリッチコンテンツの共有サイトで起きていた。ここ最近ネットでの動画作品を皆で公開・鑑賞する場とそうした作品を作る為の素材や部品を保管・共用するサービスが分離する傾向にあった。日本においては前者はニコニコ動画、後者はこれまでStage6が使われることが多かった。その職人の聖地Stage6(愛称ステ6)が2月末で閉鎖されることになった(*1)。数日前からこのStage6難民がネットを徘徊していたようだが、どうやら落ち着き先が決まりそうである。一時期はzoomeやVimeoの名前も出ていたが結局今のところはVeohに落ち着くらしい。

 ニコニコ動画やYoutubeが共有・観賞用とした主にコンシューマ向けの第一線の動画共有サービスとして勝ち組のポジションを固めたと見ると、主ターゲットを作品を作る側のクリエイターに据えて生き残りを図る動画共有サービスは今後増えるかもしれない。当然こうした動画の素材や部品を保管するサービスは鑑賞する場とは違った機能や性能が求められるはずだから差別化の余地はまだまだ残っていそうだ。

#ちなみに私個人としてはVeohの呼び方(愛称)は何になるかも興味がわくところである。

===以下参考にした記事

(*1)当初は2/28までで閉鎖という事であったが、若干延長されているようだ

yoi

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吉川 日出行

吉川 日出行

みずほ情報総研勤務。情報共有や情報活用を主テーマにコンサルティングや新ビジネスモデルの開発に携わっている。

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