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 コンサルティング業務のような答えの無いものの答えを考えるような仕事をやっているときに、特に注意すべきことに「軸をぶらさない」というのがあると思っていつも強く意識している。
 プロジェクトの初期段階に定義した「目的」だとか「前提条件」をプロジェクトの後期に踏み外さないようにしないと、プロジェクト全体が何か意味のわからないものになってしまうのだ。

 例えば、社内コミュニケーションに関する議論などで、プロジェクトの最初で「社内で行われる雑談は有益である」とおいたのならば、後段では「雑談を増やす」方法や「雑談のなかから効率的に宝を見つける」方法を検討するのが自然でありそのストーリーで全体を通すべきだろう。この時にもし後から「そもそも勤務時間内に雑談をするのはけしからん」みたいな声が出てきたとしてもこれは当初に定義した「有益な雑談」を生み出すための必要なコストだとして却下しないと話がおかしくなる。

 ずいぶん前になるが「社内の風通しが悪くコミュニケーションがとれていないので自由気ままに意見交換によって皆が何を考えているのかを共有して風土改革をしたい」という顧客の問題意識を起点にディスカッションを重ねて「社内2ちゃんねる」のようなコンセプトを打ち出したプロジェクトがあった。ところが(たぶんコンセプトのネーミングが悪かったのだろう)プロジェクトの後半になって「そもそも自由気ままな意見交換に価値があるのか?」のような意見に押されて曲がってしまった経験がある。
 このときは最終的に、正規のチーム単位に掲示板を設置してチーム内での情報伝達を支援する形式に落ち着いたのだが、後で振り返ってみたときに、結果として当初の要望にあった風土改革には全く繋がっていない事に気づいて自分自身かなりショックを受けた。

 以来少なくともプロジェクトの途中では軸のブレを波動と考えてはいけない、と肝にめいじている。

#今日のタイトルは過去の自分に反省と自戒をこめて

yoi

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吉川 日出行

吉川 日出行

みずほ情報総研勤務。情報共有や情報活用を主テーマにコンサルティングや新ビジネスモデルの開発に携わっている。

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