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2007年7月30日 » |
このところ活況なニコニコ市場。一部では最強のマーケティングツールだと意見まで出ているが、その効果について疑問視している意見もいくつかある。その中の一つが「申し込みはネタであって実際に購入したかどうかはわからない」というものである。この意見に対する回答なのか、先日からニコニコ市場での実績数の表示が申込数から発送数に改められた。
このニュースを聞いた瞬間にこれを機に実際に購入したかの率を分析することを思いついてはいたのだが、あいにくとこのところ若干バタバタして手元に切り替え前の申込数データをキャッシュとしてセーブし忘れてしまった。週末にやっと時間が出来たので、まずは記憶に残っていた以下の2つの製品について調査した。
- ユウキ食品 ごまあえの素(アルミパック) 70g (6入り) ¥ 882 47人が申込 40人が購入(購入率 85.1%)
- Blendtec SPACE SAVER ブレンダー ホーム&キッチン ¥ 198,450 1人が申込 1人が購入(購入率 100%)
※上記にだけでなく今日のエントリーで用いた数字は、申込数は7月26日での数字、購入数は7月28日の昼頃に私が調べた数字である。
実のところ私もミキサー(しかも20万円もする)やごまあえの素というネタ系の商品を本当にAmazonで購入しているというのには懐疑的であった。ところがいきなりこの衝撃の事実をつきつけられて正直驚いた。あわてて捜し回ったところ、クローバー商会さんのところで7月26日時点でニコニコ市場の実績データ(出所は2ちゃんねるの模様)を発見したので、これを使って他の商品も調査した。
ゲームとアイマス関係音楽CDだけのデータになるが、以下の結果になる。
ゲーム系
- オブリビオン 83人が申込 77人が購入(購入率 92.8%)
- アイドルマスター 63人が申込 59人が購入(購入率 93.7%)
- デッドライジング 19人が申込 19人が購入(購入率 100%)
- 地球防衛軍3 18人が申込 17人が購入(購入率 94.4%)
- パワプロWii 6人が申込 7人が購入(購入率 116.7%)
- パワプロ14(PS2) 10人が申込 11人が購入(購入率 110%)
- マリオパーティ8 15人が申込 13人が購入(購入率 86.7%)
- みんなのゴルフ5 12人が申込 8人が購入(購入率 66.7%)
アイマス系
- 高槻やよいのCD¥ 2,300×743人が申込 694人が購入(購入率 93.4%)
- 天海春香¥ 2,300×338人が申込 312人が購入(購入率 92.3%)
- Perfume¥ 2,550×737人が申込 772人が購入(購入率 104.7%)
さらに調査したところ、ニコニコ動画に「ニコニコ市場~誰だよこれ買ったの~」という動画を発見。そこに7月26日のデータがあったので、こちらの中から主にネタ系と思われる商品を追跡調査した。
- アチェート バルサミコ 250ml 6人が申込 6人が購入(購入率 120%)
- ベジタブルミニチュアマスコット(白菜) 18人が申込 19人が購入(購入率 105.6%)
- [関兼常 匠 ナタ匠 KW-1] 4人が申込 1人が購入(購入率 25.0%)
- TMC ウオーリア2 AP-22 90人が申込 26人が購入(購入率 28.9%)
数字が変更されたのが7/27なので1日分の差がありその分100%を超えているものがあるが、ナタやナイフといったスポーツ商品を覗けばおおむね高購入率だといって良いだろう。このデータを見る限りまず「申し込みはネタであって実際には購入前にキャンセルしているかもしれない」という冒頭の仮説は却下しても良いのではないだろうか。関連する「特に予約制の商品の場合、実際の販売日までに多数がキャンセルするのではないか?」という仮説については、現時点ではまだ検証できていないが、これはいくつか新商品が今週発売されるのでそれらの発売日での発送数を分析することで検証できると思っている。もっとも今の流れから考えると予約分のキャンセル率も相当低そうだ。
さて、ニコニコ市場というマーケティングツールに対する懐疑的な意見としては他に、「需要を創出していない(ニコニコ市場で購入しているような人はもともとニコニコが無くても購入していたのでは?)」という仮説や「コンバージョン率が悪い(ブログなどに比べるとクリック者の購入率が低い)」という意見もある。当然これらの仮説や意見についても引き続き検証を行う必要があるだろう。
しかしながら現時点での私の個人的意見としては、上記のPerfumeのCDやアイマス系の「THE IDOLM@STER MASTER ARTIST」群と「THE IDOLM@STER MASTERWORK」群での売上数の差を見る限り相当の需要創出効果を発揮していると考える。例えその需要が他の類似商品分の売上を横取りする形だとしてもだ。またもし需要創出効果が小さいとしても、あのようなオープンな場で販売数が公開されるということはそれだけで(他の人が買っているから買おうという心理効果面での)広告効果があるわけで、今までのような見えないところで売れているよりは販売側にとって嬉しいことだろう。
現時点でのニコニコ市場では、売上上位の商品は音楽やゲームが並び対象分野にかなりの偏りがある。とはいえ、ああいった形での広告や商品販促に一定の効果があることが分かった事は、今後ミドルメディアにおけるマーケティングを考えていく際には無視できないポイントではないだろうか。
参考にした記事
===2007/8/3 PM追記
このエントリーの内容については、引き続き米欄で追っかけているが、本日ITmediaのほうでも岡田記者による「この速さなら買える!――WiiよりXbox360が売れる「ニコニコ市場」」という関連記事が掲載されたのでリンクをしておく。
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