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2006年8月3日 » |
仕事に飽きたときやモノゴトに行き詰った時などに時々読み返す本が何冊かあるがその中の1冊。故本田宗一郎さんをモデルにしたもの。
読み返す度に思うのは、日ごろからこういう活動ができる風土をもった会社には、あえて“ナレッジマネジメント”なんてものを導入するする必要は無いのだろうなと。ナレッジマネジメントとは決してITを使ったシステムのことでは無いと思うし単なる制度でもないと思う。逆に経営手法ではあるが型にしないと効果が無いとも思っている。それで結局「なんだ?」と訊かれるとそれはそれで困るのだが、なんとなく「企業風土」に近いものではないかと考えることが多い。
というのも、わざわざ“ナレッジマネジメント”などとたいそうな呼び名をつけなくても、情報の共有や利活用、プロセスの見直しや改善活動、創造的開発活動などを上手に行っている企業が世の中にはあると思っているからである。
例えばこの本のモデルになったホンダはワイガヤというツールで独創性をもった研究開発を行っているし、トヨタのなぜなぜ5回などの業務改善も現場での知識発掘を実践に直結させたすばらしい仕組みである。その他にもリクルートのように、日々の活動の中で面白いアイデアや提案を共有・再活用したり、その保有者の人脈を生かして営業活動をしている企業には、改めて“ナレッジマネジメント”なんて必要ないと思うのだ。
ただ、こんなことをできる企業はやはり数が少ない。だからこういう企業を追いかけたり目指すために何かの施策が必要で、その中のひとつが“ナレッジマネジメント”であると思う。“ナレッジマネジメント”という旗印をつかって、ワイガヤできるような風土や地道で着実なQC活動の定着や営業の活性化を目指すのだと。すなわちそんな「企業風土」を浸透させることが目的でありゴールではないかと。
だから本当は、会社の中でニワトリを殺さない会議が簡単に実践できれば、そのほうが安くて早くて格段にわかりやすい。
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