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2006年7月24日 » |
時々ITコンサルタントになりたいという後輩から、どんな雑誌を読めば良いですか?という質問を受ける。
たいていは、まず日経コンピュータや日経情報ストラテジーあたりのシステム系のオーソドックスな情報収集用雑誌をあげ、次に日経ビジネス、週刊ダイヤモンドといった時事系の雑誌、そしてプレジデント、日経アソシエといったビジネス系Lifehackの順になるのだが、聞いてきた後輩のキャリアがSEに偏っている場合は東洋経済新報社の「Think!」を真っ先にあげるようにしている。
この「Think!」という雑誌は、ロジカルシンキングやコンサルティング手法を扱う数少ない業界誌で、現在コンサルティング業界で実際に仕事をしている人の寄稿も多く、これからコンサルティングという新しい分野に出ていく若者に業界の雰囲気を把握してもらうのには丁度良いのである。
さて、そんなお気に入りの「Think!」の最新号が手元に届いた。早速封を切ったところ表紙にでかでかと「Web2.0時代の仕事力」の文字が!正直非常にがっかりした。あのお堅いニッチを目指して孤高の路線を行っていたこの雑誌もついに世間で持て囃されるバズワードに踊らされるとは・・・
気をとりなおして記事を読み進むが、案の定特集の前半部分は最近は他の雑誌でも取り上げている軽薄なWeb2.0賛歌のようだ。後半からは大分巻き返して一風変わった独特の視点からWeb2.0と絡めたさすがコンサルティング業界誌という記事もあるものの、それでも過去のバックナンバーに比べるとやはり軽薄さは否めない。
別にWeb2.0を全面否定はしない。かういう私も時には“2.0的”という表現を使ったりもする。しかしながらここ最近の何でもかんでも(Web)2.0とつけて議論する風潮には正直辟易している。正直にいうと私のようにこの業界に長いものには、今のWeb2.0の議論はインターネット創世記に「これからはネットの時代」だの「ホームページ万能説」として語られていたこととなんら変わってないように思えるのだ。デジャヴュのように。だから安易にWeb2.0というバズワードにのることには危険信号も感じるこの頃である。
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