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2007年6月6日の投稿

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 昨日は「破壊王」(栗原さん絶妙のネーミング)ことLala.comが文化庁とか総務省とかJASRACとか日本の権利関係者に衝撃を与えたはずですが、今日はさらに強力なのが出ました。「携帯から自分の音楽ライブラリを聴ける」という、どこかで聞いたような話を「米国で」ビジネス化したものです。

iPhoneでなくても携帯で「iTunes」が楽しめるサービス、米国でスタート

 Lala.comについては栗原さんが権利関係を含めてとても詳しく解説されているので、ぜひお読みください。

 前置きが長くなりましたが、そのLala.comを軽々超えたなと思わせる音楽サービスが、「nuTsie」です。iTunesライブラリを参照して、ブラウザからストリーミングさせるというところはLala.comと同じですが、こちらのほうがはるかにシンプルかつスマートな印象を受けます。

 両サービスの違いを挙げてみると:

・iTunesからのデータ取り込み
 Lala.com:専用アプリケーションをインストールして、ライブラリをスキャナし、Lala.comが持っていないデータはローカルからアップロードする
 nuTsie:iTunesからライブラリのXMLデータのみを書き出し、それをアップロードするが、データ自体はアップロードしない
・ストリーミング:
 Lala.com:自分が持っている曲で、Lala.comが権利クリアしたものは任意の順番で、ただし、ビートルズなどネット販売されていない曲もプレイリスト内でのシャッフル再生ならば可能
 nuTsie:自分が持っている曲で、nuTsieが権利クリアしたものだけをシャッフル再生
・プレイリスト再生:
 Lala.com:オンライン上のライブラリから、自分で構築する
 nuTsie:iTunesで作ったプレイリストがそのままオンラインでも使える
・PC、Mac以外の再生プラットフォーム
 Lala.com:iPod
 nuTsie:携帯電話

 要するにnuTsieは、ユーザーが持っているiTunesライブラリにある楽曲のリストとプレイリストだけを「シャッフルでのみ」再生するサービスなのです。それはPCでも携帯でも同じ。携帯ではおそらくFlashを使った再生ソフトあたりがインストールされるのでしょう(未確認)。

 この潔さは、AppleがiPod shuffleを世に送り出したときの発想に似ています。

 「シャッフル再生のみ」にすることで、オンライン上のライブラリが不完全であることを意識せずにすみます。ストリーミングできる楽曲は、自分が持っているもののうちnuTsieが権利クリアできたものだけなので、ライブラリすべてが再生できるというのはありえないことです。

 でも、シャッフル再生ならば、何割か欠けていようが気にすることはないでしょう。どうせ、携帯で聴いたり、iTunesライブラリのないPCから聴くときは「本気で音楽聴くモード」ではないはずですから。

 iPod shuffleにディスプレイがないこと、容量が少ないことを「シャッフルすることはすばらしい」と言い換えたApple、ジョブズには脱帽ですが、同じような発想の転換をさせてくれるnuTsieは、「iPhoneじゃなくても、iTunesライブラリだけ聴くのなら今の携帯でいいじゃん」というユーザーをうまく取りこめるのではないでしょうか。

 でも実は、「再生時に音トビがする」という最大の弱点があるのです(笑)

関連リンク:
iPhoneでなくても携帯で「iTunes」が楽しめるサービス、米国でスタート
音楽配信ビジネスの破壊王(?)lala.comについて
Lala.comの「自分専用オンライン音楽ライブラリ」試してみました

koya

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松尾 公也

松尾 公也

Mac誕生前夜の1983年業界入り。
PC Magazine、PC WEEK、MacUserなどを経て、IT業界の裏道を歩みつつ現在に至る。

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