マリコ駆ける!:ITmediaオルタナティブ・ブログ (RSS) マリコ駆ける!

翻訳・WEB・キャリアを極める~楽しく正しく新しい会社経営&オリンピックへの道~

« 2010年5月20日

2010年5月21日の投稿

2010年5月25日 »

ビジネススクールでethicsの講義をとった時のこと。
文化の差や社会人としての未熟さもあり、私はこのethicsの授業が、そもそもなぜあるのかさえよくわからなかった。というのも、当時の20代の日本人から見れば、あまりに人間として当たり前と思われることが延々と語られていたからだ。日本人の友達とは、「きっとアメリカ人は私たちの感覚と違うんだよ」のようなことを言っていた。(ちなみにあれから20年たって、ethicsの授業は今の日本のビジネス界にも必要だと思っている)

その授業の中で、経営者の資質を表す単語から、自分が強いと思う単語を選ぶことがあった。例えばleadershipとかdecisiveとか色々あるなかで、私がすんなり選んだ単語のひとつがintegrityであった。

辞書をひくと「誠実さ」と書いてあって、あまりビジネスの資質と関係が薄そうで褒め言葉の気はしなかったのだが、まぁ、これなら私には備わっているだろうと「軽く」思っていたのだ。honestyより聞こえもよくかっこよいぞと思い。

今思うと、integrityに関して私は少々勘違いをしていた。今でも正確にintegrityのコノテーションがわかっているわけではないが、考え方が変わった点はふたつ。

まずintegrityの意味合いはもっと重い。この資質をビジネスパーソンとして前面的に売りにするのは??と思うが、これがないとなったら、人間失格とは言わないが、欠陥者として捉えられる。性格ではなく人間性が問われるような。

また日本語で「誠実さ」と言うと、どちらかと言うと清廉さを感じさせる静的なイメージだ。でも英語のintegrityはもっと動的。目的に向かって忠実というか・・・・

だからドラッカー翻訳者の第一人者の上田さんがこの単語を「真摯さ」と訳しているのはこの動的な感じがすごく出ていると思う。

『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』で主人公のみなみがつぶやく真摯さってこのintegrityなんですよね。。。。。

大里真理子

« 2010年5月20日

2010年5月21日の投稿

2010年5月25日 »

» このブログのTOP

» オルタナティブ・ブログTOP



プロフィール

大里真理子

大里真理子

(株)アークコミュニケーションズ 代表取締役社長
<目指せグローバルなビジネスコミュニケーション!>
翻訳/通訳/ローカリゼーション・Web/クロスメディア制作・
ライティング・人材派遣/紹介を営む

詳しいプロフィール

Special

- PR -
最近のトラックバック
カレンダー
2013年5月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
arc
Special オルタナトーク

仕事が嫌になった時、どう立ち直ったのですか?

エンタープライズ・ピックアップ

news094.gif 顧客に“ワォ!”という体験を提供――ザッポスに学ぶ企業文化の確立
単に商品を届けるだけでなく、サービスを通じて“ワォ!”という驚きの体験を届けることを目指している。ザッポスのWebサイトには、顧客からの感謝と賞賛があふれており、きわめて高い顧客満足を実現している。(12/17)

news094.gif ちょっとした対話が成長を助ける――上司と部下が話すとき互いに学び合う
上司や先輩の背中を見て、仕事を学べ――。このように言う人がいるが、実際どのようにして学べばいいのだろうか。よく分からない人に、3つの事例を紹介しよう。(12/11)

news094.gif 悩んだときの、自己啓発書の触れ方
「自己啓発書は説教臭いから嫌い」という人もいるだろう。でも読めば元気になる本もあるので、一方的に否定するのはもったいない。今回は、悩んだときの自己啓発書の読み方を紹介しよう。(12/5)

news094.gif 考えるべきは得意なものは何かではなく、お客さまが高く評価するものは何か
自社製品と競合製品を比べた場合、自社製品が選ばれるのは価格や機能が主ではない。いかに顧客の価値を向上させることができるかが重要なポイントになる。(11/21)

news094.gif なんて素敵にフェイスブック
夏から秋にかけて行った「誠 ビジネスショートショート大賞」。吉岡編集長賞を受賞した作品が、山口陽平(応募時ペンネーム:修治)さんの「なんて素敵にフェイスブック」です。平安時代、塀に文章を書くことで交流していた貴族。「塀(へい)に嘯(うそぶ)く」ところから、それを「フェイスブック」と呼んだとか。(11/16)

news094.gif 部下を叱る2つのポイント
叱るのは難しい。上司だって人間だ、言いづらいことを言うのには勇気がいるもの。役割だと割り切り、叱ってはみたものの、部下がむっとしたら自分も嫌な気分になる。そんな時に気をつけたいポイントが2つある。(11/14)

news094.gif 第6回 幸せの創造こそ、ビジネスの使命
会社は何のために存在するのでしょうか。私の考えはシンプルです。人間のすべての営みは、幸せになるためのものです――。2012年11月発売予定の斉藤徹氏の新著「BE ソーシャル!」から、「はじめに」および、第1章「そして世界は透明になった」を6回に分けてお送りする。(11/8)

オルタナティブ・ブログは、専門スタッフにより、企画・構成されています。入力頂いた内容は、アイティメディアの他、オルタナティブ・ブログ、及び本記事執筆会社に提供されます。


サイトマップ | 利用規約 | プライバシーポリシー | 広告案内 | お問い合わせ