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翻訳・WEB・キャリアを極める~楽しく正しく新しい会社経営&オリンピックへの道~

« 2008年3月1日

2008年3月4日の投稿

2008年3月9日 »

CD Playerを買う時に、工場でどのような品質管理の元に製品を作っているか聞く消費者はまずいない。そう考えるとこういうアドバイスをすること自体、翻訳業界に携わるものとして恥ずかしいと思っている。

しかしながら、小ロット多品種で小さな工場(会社)で翻訳を行う際、世界に名だたる日本のメーカーのような品質管理は残念なことに出来てはいないのが実態だ。あるべき姿とは思っていないが、クライアントが、事前に翻訳会社のサービスレベルを知るための手段として、品質管理のしくみについて問うのもありかと思う。

小冊子には、翻訳の前工程や後工程の品質管理のしくみについて書いたが、翻訳家の品質管理(人に対してこういう言い方は失礼だが)については言及していなかったのでここで補足したい。

製造業では品質保証(管理)部が、不良品が市場に出ないしくみつくりを色々工夫している。が、そもそもラインで不良品を製造し続けては、どうしても市場に不良品が漏れてしまう。やはり上流工程でのミスの少なさは必須だ。

翻訳会社が行える翻訳家の品質管理と言うと
1.翻訳家の採用時点での評価
2.実際のプロジェクトを通しての翻訳家の評価
3.プロジェクトに最適な翻訳家の選定
4.翻訳家がスキルアップするしくみつくり

が代表的なものだ。

1.翻訳家の採用時点での評価
ほとんどの翻訳会社はフリーランスの翻訳家に翻訳の仕事を依頼する。フリーランスの翻訳家の実力値を見極めることが重要だ。当社の場合、トライアルと称するテストの点数や翻訳家の職務履歴等のバックグラウンド、面接での評価で総合評価する。ここで、まず翻訳家の質を一定レベルにする努力を行う。ちなみに当社の合格率は1~2%。狭き門だ。

2.実際のプロジェクトを通しての翻訳家の評価
難関を通り抜けても、実際の仕事をお願いすると、採用時の評価と異なる翻訳家も出てくる。翻訳家によっては、短い翻訳には高品質を発揮しても、大量の翻訳においてコンスタントな品質をキープできないということがある。クライアントからのきめ細かい仕様に基づいて翻訳をするのが苦手な翻訳家もいる。
品質はよいのだが、納期が非常に長い(下手をすると守れない)翻訳家もいる。
実際に仕事を依頼しながら、プロフェッショナル度をはかる。

2の工程で脱落者が多いと、果たして1の工程で私たちがよいと思う翻訳家が合格するしくみになっているのだろうかと、自分たちの評価基準が間違っているのではないかと疑うことがある。
1回の大学入試で本当にその大学がほしいと思っている優秀な学生を合格させているのか、と悩むのと同じかな。だから、一芸入試を設けたり、面接を設けたり、大学も色々工夫していますものね。

長くなったので、3と4は次回。

注記:このエントリーは当社発行小冊子「翻訳品質を上げる7つのルール」の補足として書いています。小冊子に興味がある方はこちらからお求め下さい。
http://www.arc-c.jp/present1/index.html

大里真理子

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プロフィール

大里真理子

大里真理子

(株)アークコミュニケーションズ 代表取締役社長
<目指せグローバルなビジネスコミュニケーション!>
翻訳/通訳/ローカリゼーション・Web/クロスメディア制作・
ライティング・人材派遣/紹介を営む

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