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株式会社インフラコモンズ代表取締役の今泉大輔が、現在進行形で取り組んでいるコンシューマ向けITサービス、バイオマス燃料取引の他、これまで関わってきたデータ経営、海外起業、イノベーション、再エネなどの話題について書いて行きます。

[メモ] シェールガスの生産で天然ガス価格低迷

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昨日の日経夕刊で興味深い記事が出ていました。ニューヨークの先物市場で天然ガスの安値が続いているのだそうです(5面商品スコープ)。例年、冬場になると暖房用の実需で天然ガス在庫がはけ、価格は上がるものなのだそうですが、今年は冬になっても在庫が高水準。なので需給が逼迫せず、価格も上がらないという構図。

主因はシェールガスの生産増加だ。頁岩(けつがん=シェール)と呼ぶ固い岩盤層にたまっており、効率的な採掘法が定着した2008年から生産が急増し、現在は米国内の天然ガス生産量の約1割を占める。
 中略
米エネルギー省統計によると、12月3日時点の米本土48州の天然ガス在庫は3兆7250億立方フィート。過去最大に近い規模で、シェールガスの生産が急増する前の07年同期に比べ13%も多い。

シェールガスの増産が天然ガスの需給を根本的に変えている風が窺えますね。以前、シェールガスの状況をかなり調べて2本の投稿にまとめました。シェールガスによって天然ガスの価格が下がると、ロシアの天然ガスを戦略武器とした強硬な外交政策が成り立たなくなるという図式もあったりします。興味深いです。

調べてみました:シェールガスが注目される理由(上)
ロシアのエネルギー覇権、米国のシェールガス産出状況、欧州にとってのシェールガス(調べてみました:シェールガスが注目される理由(下))

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