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「もうついていけない」と感じた時が成長のチャンス。変化の時代を生き抜くための「学び続ける力」

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2024年11月、AI開発のトップ企業AnthropicのCEOであるDario Amodeiは、「生成AIにより生成されるプログラムコードの量は、10ヶ月ほどで、少なくとも90%に近づくのではないか」と予測しました。

しかし、そのわずか3ヶ月後、同社が発表したコーディングツール「Claude Code」は、実にその95%がAIによって生成されたコードで構成されていました。開発している当事者さえ正確に予測できないほどのスピードで、技術は進化しています。

この記事を読んでいるあなたも、特にIT業界にいるのなら、「このスピードについていけない」と、一度ならず感じたことがあるでしょう。私も同じ気持ちです。

しかし、重要なのはその感情のです。私たちの行動は、ここで大きく二つに分かれます。

  • 変化についていくことを「諦める」人

  • なんとかして変化に「食らいつこうとする」人

あなたは、どちらの道を歩むのでしょうか。

その「ついていけない」、20年前にも聞いた言葉です

今から約20年前、クラウドコンピューティングが世の中を席巻し始めたとき、全く同じ光景がありました。当時、ある大手SIerの40代の管理職が「もう変化の速さについていけない」と嘆いていたのを、今でも鮮明に覚えています。

それから20年。今やビジネスの世界で「クラウド」は目新しいものではなく、システム開発や新規事業創出の「前提」となりました。

にもかかわらず、未だにクラウドを「新しい技術」と捉え、旧来のやり方との違いに抵抗を感じる人々がいます。彼らは、この20年間、時代の変化から目をそらし続けた結果、ビジネスの第一線から静かに取り残されてしまいました。

歴史は繰り返します。今、私たちの目の前で起きているAIの急速な進化も、全く同じ道を辿るでしょう。「AIなんて自分には関係ない」と感じているなら、それは20年前に「クラウドは分からない」と言っていた人と同じなのです。

「ついていけない」は、思考停止のサイン

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IT業界に限らず、現代は社会全体の不確実性が高まり、誰も未来を正確に予測することはできません。

このような時代において「この変化の速さについていけない」と口にすることは、単なる弱音ではありません。それは、ビジネスパーソンとして最も重要な「変化に対応する」という役割を放棄している、思考停止のサインかもしれません。

学びを止め、変化への対応を諦めてしまうと、自身の可能性を狭めてしまうことにつながります。

戦う場所を選ぶ勇気を持つ

もちろん、これは「人生を諦めろ」という話ではありません。もし、この目まぐるしい変化のスピードに本当に耐えられないのであれば、そこから降りるという選択肢もまた、一つの立派な決断です。その方が、幸せな人生が送れるかも知れません。

つまり、変化に対応しなくても価値を生み出せる、別のフィールドへ意識的に転身することです。

例えば、何百年も受け継がれた技を極める、伝統工芸の職人の世界があります。そこでは、数百年受け継がれてきた技術を深く探求することが価値となります。求められるのは変化への対応力ではなく、むしろ普遍性を守り抜く力です。

あるいは、農業に携わるという生き方もあります。自然のサイクルに身を委ね、自らの手で日々の糧を生み出す。そこには、テクノロジーのトレンドとは異なる、穏やかで確かな時間の流れがあります。

このように、自らが戦う場所を主体的に選ぶことは、現実逃避とは全く異なります。それは、自分自身の価値観と向き合い、人生を再設計する、前向きな「転身」です。

なぜ、それでも「食らいつく」べきなのか

とはいえ、多くの人は今のビジネスの世界で生き抜くことを選ぶでしょう。では、最先端を走れない私たちは、どうすればいいのでしょうか。

答えはシンプルです。**「気概を持ち、必死に追いつこうとすること」**です。

トップランナーになる必要はありません。しかし、必死に変化の背中を追いかけることで、世の中がどちらの方向に進んでいるのか、その大きな潮流が見えてきます。そして、その大きな流れの中で、自分がどこに立ち、何をすべきなのか、自ずと身の処し方が分かってくるのです。

「ついていけない」と立ち止まってしまうのではなく、まずはこの変化の激しい時代を生き抜くための術として、学び続けることから始めてみてはいかがでしょうか。

学びの一歩を踏み出したその日から、あなたの未来は、より確かなものへと変わっていくはずです。

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