国内サステナビリティ/ESGサービス市場、2028年には3,700億を超える市場に
IDC Japanは2024年6月27日、「国内サステナビリティ/ESGサービス市場予測」を発表しました。
IDC Japanの調査によると、2024年の国内サステナビリティ/ESGサービス市場規模(支出額ベース)は前年比17.8%増の2,310億円となりました。さらに、2028年には3,772億円に達し、2023年から2028年の年間平均成長率(CAGR)は14.0%になると予測しています。
本調査レポートは、IDC Japanが初めて発行するサステナビリティ/ESGサービス市場規模データで、2023年の市場状況を検証し、2024年から2028年までのサービスセグメント別市場規模の算出と予測、および動向の分析を行っています。
2024年のサステナビリティ/ESGサービス市場は、GHG(温室効果ガス)排出量の測定や、サプライチェーン全体に関わる産業横断的な取り組みが市場を牽引しています。また、自動車業界では企業や業界、国境を跨ぐデータ連携基盤が稼働し、サーキュラーエコノミーをテーマとしたサステナビリティプラットフォームが本格的にスタートします。
2024年から2026年にかけては、GHG排出量の算定やEUのDPP(デジタルプロダクトプラットフォーム)におけるバッテリーパスポート対応の投資が増加すると見込まれます。しかし、2027年はバッテリーパスポート対応投資の反動減により成長率が一時的に鈍化します。2028年以降は、ネイチャーポジティブなどに関わる案件の増加に伴い、再び市場は拡大すると予測しています。
サステナビリティ/ESG市場には要件が明確になっていない領域も多く、多くの企業や政府機関が効果的なテクノロジー施策を模索しています。
IDC Japanのアナリストは、
サステナビリティ/ESG領域は、草創期から成長期に向かっている段階であり、多種多様なビジネスチャンスが拡大している。まだサステナビリティ/ESG領域をテクノロジーで支援する確固たる地位を築き得るテクノロジーベンダーは存在しない。産業横断的に社会課題をテクノロジーで解決するサービスベンダーが、今後の日本のIT業界をリードすることになる。
とコメントしています。
出典:国内サステナビリティ/ESGサービス市場予測 2024.6.27