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国内外の宇宙産業の動向

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経済産業省は2024年3月25日、「第1回 産業構造審議会 製造産業分科会 宇宙産業小委員会」を開催しました。今回はこの中から、国内外の宇宙産業の動向についてとりあげたいと思います。

近年の宇宙開発のトレンドは、冷戦以降、技術の民間開放等により、宇宙開発の中心は官から民へシフトしつつあります。民間企業ではSpaceXが有名です。

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出典:経済産業省 第1回 産業構造審議会 製造産業分科会 宇宙産業小委員会 2024.3.25

世界の宇宙産業の市場規模をみてみると、現在の世界の宇宙産業の規模は約54兆円で、全体の約4分の1が政府予算、約4分の3が民間衛星・打ち上げ関連となっています。

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出典:経済産業省 第1回 産業構造審議会 製造産業分科会 宇宙産業小委員会 2024.3.25

また、世界の宇宙産業の市場規模予測では、モルガン・スタンレーによると、世界の宇宙産業の市場規模は、2040年までに140兆円規模になると予測されています。

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出典:経済産業省 第1回 産業構造審議会 製造産業分科会 宇宙産業小委員会 2024.3.25

日本の宇宙産業エコシステムもみてみましょう。

日本の宇宙開発は、長年、大手重工・電機メーカを中心に進められてきます。近年、大学等から約100社の宇宙ベンチャーが勃興し、 市場規模は約4兆円、政府は2030年代早期の倍増(約8兆円)を目指しています。

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出典:経済産業省 第1回 産業構造審議会 製造産業分科会 宇宙産業小委員会 2024.3.25

大規模災害への対応や、2050年カーボンニュートラルの実現等、地球規模の社会課題解決に対して、宇宙システムの貢献が見込まれています。

防災・減災の領域では、大規模発災後、衛星観測により早期に被災状況を確認といったことができます。また、通信衛星が、地上の基幹ネットワークに並ぶ第二の基幹ネットワークや安全保障に止まらず、災害時における通信手段の確保等にも活用が見込まれています。

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出典:経済産業省 第1回 産業構造審議会 製造産業分科会 宇宙産業小委員会 2024.3.25

様々な産業分野における宇宙利用の広がっています。通信・放送・気象といった成熟アプリケーションのほか、安全保障等の成長アプリケーション、自動化・遠隔化などの新興アプリケーションが台頭しつつあります。

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出典:経済産業省 第1回 産業構造審議会 製造産業分科会 宇宙産業小委員会 2024.3.25

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