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Web3.0と呼ばれる新たなテクノロジーと将来の姿(仮説)と期待、そして、留意点 ~デジタル庁 第1回Web3.0研究会 から

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デジタル庁は2022年10月5日、「第1回Web3.0研究会」を開催しました。

この中から、Web3.0と呼ばれる新たなテクノロジーと将来の姿(仮説)と期待について、とりあげたいと思います。

経済社会の中核的要素である「金融」「資産・取引」「組織」などにおいて、ブロックチェーン技術を活用した新しいサービス・ツールが出現しはじめており、これらは既存のサービス・ツールの役割を一部技術的に補完・代替する可能性があると考えられているとしています。

一方、それぞれのサービス・ツールによって便益やリスク、抱える問題点は様々であり、こうした動きが、将来の経済社会にどのような影響をもたらすかは不透明であるとしています。

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出典:デジタル庁 第1回Web3.0研究会 2022.10.5

世間におけるWeb3.0への期待では、組織の形(資金調達)、ビジネスモデル、ルールの在り方の3つの視点で整理をしています。

・組織の形(資金調達):資金・人材調達のフラット化とコーポレートガバナンスの在り方の変化

・ビジネスモデル:ビジネスモデルの変化と覇権のシフト

・ルールの在り方:ルールの在り方の変化

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出典:デジタル庁 第1回Web3.0研究会 2022.10.5

検討に当たっての主な留意点では、以下をあげています。

Web3.0により実現を目指す経済・産業・社会の姿はどのようなものか。
どのような社会課題の解決を目指すのか。Web3.0により今の世界はどう変わるのか(Web3.0の定義論に深入りしない。メタバースについては、主としてデジタル資産との接合という観点から取り扱う)

Web3.0の本質は真に「分散的=非中央集権的」か
例えば、ウォレットの鍵管理を巡り新たな「中央集権的な世界」が生まれる可能性も

理想と現実のギャップにどう向き合うか
(例:クリプトエコノミーに流入した資金の行方、オラクル問題(注1)、ガバナンス
トークンの投票率が低い問題(注2))

自己責任と利用者保護のバランスをどう考えるか
(誰一人取り残されない安全な利用環境は誰が整備するのか)

Web3.0におけるトラストをどう考えるか
(セキュリティ懸念がある中、ID管理、eKYC対応のあり方についての規範は必要か)

国籍や法的位置付けが不明確なエンティティや活動に、内外の関係者との連携を図りながら、国としてどう向き合っていくのか

そして、Web3.0で実現を目指す経済・産業・社会の姿(仮説)では、

Web3.0で実現を目指す経済・産業・社会の姿として、具体的な施策を検討していくに当たり、どのような視点が必要か?という点にで、以下をあげています。

小口でも資金調達容易なスタートアップ起業環境(DAOを通じた資金調達のあり方)
GAFAに代わるプラットフォーム事業者の擡頭(日本企業もその一翼を)
国内でのWeb3.0関連技術開発・起業を容易に(規制・税制面)
国内で事業実態のあるDAOに対する適切な規制や課税
NFT発行・DAO組成によるコンテンツ産業と地域の活性化(NFT・DAOの好事例)
安心して利用できる環境 (マイナンバーカードとDIDの適切な連携)
職歴証明と雇用流動性の確保 (移転不能なSoulboundトークン(SBT)等の活用)
国境を越えた円滑な法執行・消費者保護
内外の多様な人材の活躍の舞台を拡げていく

をあげています。

※関連記事

「研究会をDAOでやってみては」、デジタル庁Web3.0研究会が初会合 ITPro 2022.1.05
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/news/18/13852/

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