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地方公共団体のオープンデータへの取組に関する支援

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政府の電子行政オープンデータ実務者会議は2015年10月9日、第6回自治体普及作業部会を開催し、地方公共団体のオープンデータの取組に関する支援についての内容を公開しています。

今後のオープンデータの展開に向けた基本的考え方は、 「課題解決型のオープンデータの推進」に発想を転換し、府省庁の重要施策等の検討に当たっては、課題の発見(見える化)・解決の一手段としてオープンデータの活用可否を検討(政策決定過程にオープンデータをビルトイン化)していくことを進めています。

重点的に取り組む事項として
地方公共団体のオープンデータの取組に対する支援では、

(a)地方公共団体の人的支援策の検討
オープンデータの取組を介したコミュニティ活動の推進や、データの分析等を通じた地域課題の解決などを推 進する民間有識者等の人材の育成や地方公共団体に対する派遣を行うこととする。 また、既にオープンデータに取り組んでいる地方公共団体の成功事例の収集や成功事例の他の地方公共団体への横展開等に関する支援を行うこととする。

(b)データ形式(タグ、分類等)の標準化
地方公共団体がオープンデータに取り組むに当たり、全国的にデータの利活用を容易に行えるよう、既に取り 組んでいる地方公共団体にも配慮しつつ、政府において国の標準化とは別に、地方公共団体特有のデータ形式の 標準化(情報の分類方法、タグ付けの方法等)に取り組むとともに、必要な情報提供を行うこととする。

(c)府省庁の所管法令等に基づき地方公共団体が作成・管理等を行っているデータの整理
府省庁の所管法令等に基づき地方公共団体が作成・管理等を行っているデータのうち、オープンデータとしての公開の可否が制度上明確になっていないものの取扱いについて、早急に整理を行い、必要に応じ、法改正も 含め、その対応策について検討することとする。

(d)データカタログサイトからの地方公共団体のデータ提供
地方公共団体におけるオープンデータの取組体制の負担軽減を図るとともに、データカタログサイトのデータ の質の向上を図る観点から、地方公共団体によるデータカタログサイトを通じたデータ提供について検討することとする。

となっています。

地方公共団体のオープンデータ推進における視点として、以下のとおり、地域課題を代表的オープンデータで解決し、そこでの気づきを活用して新たなオープンデータに拡大していくスパイラルアップを意識し、これを加速させるための施策を検討するとしています。

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出所:IT総合戦略本部 第6回自治体普及作業部会 2015.10

オープンデータの公開と利活用を拡大し、加速させるために、オープンデータ利活用を推進するための実績、経験等を備えた人材をオープンデータ伝道師として任命し、次年度以降、実際に地方自治体等への派遣を行って、実体的な公開と利活用の推進をリード役を担う施策を展開予定となっています。

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出所:IT総合戦略本部 第6回自治体普及作業部会 2015.10

オープンデータ利活用啓発に向けた、ユースケース収集と発信の仕組みとしては、オープンデータ100を構築し、「シビックテック」と「事業開発」の2領域でユースケースを収集、継続的に発信する仕組みをつくり、さらに対応する「地域課題」に合わせてインデックスを整備、検索・照会を容易にするようにしていくとしています。

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出所:IT総合戦略本部 第6回自治体普及作業部会 2015.10

地方公共団体におけるオープンデータへの取組を加速するパッケージの提供も進め、オープンデータのデータカタログと、そのデータを使ったダッシュボードアプリケーションをパッケージ化して展開し、地方公共団体の取組推進の後押しをすると共に、今後の他地方公共団体への横展開の基盤としていくとしています。

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出所:IT総合戦略本部 第6回自治体普及作業部会 2015.10

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