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個人的な打ち明け話になりますが、仕事ですごく苦手としていることがあります。それは自分が納得していない商品やサービスを売ったり提供することです。もちろん仕事ですのでしますしお客様の満足を最大化するよう取り組みます。私自身は私のアウトプットに好き嫌いが影響する形で現れるとは思っていませんが、仕事を終えた後の私自身の疲れというかダメージというか、その部分が違ってくるように感じます。

私は情報システムそのものを扱う仕事をいただくこともあれば、その次にある商品やサービスとの関わりが強い仕事をいただくこともあります。この場合に自分から直接提供するのはいずれにせよ「コンサルテーション」ということになり、これは私は好きですので特に文句ありません。その次の部分の商品やサービスで「しょうもねーなー」と思いながら仕事をするのは、自分が直接手がけていないとしてもやはりテンションが上りません。

しかしながら、情報システムそのもののお手伝いでなくて商品やサービスに関するお手伝いをする場合にはほとんどの場合においてその商品やサービスが好きになります。なぜかはよくわかりません。ひとつ考えられることに、私が入る時点ではお客様側は既に外部のコンサルタントにお金を払ってでも取り組もうという体制を整えています。そこに集まるメンバーというのはやる気があったり、何らかの高い能力がある人であったりと素晴らしい人たちが多いです。ですので一緒にいると互いに信頼感が芽生えますし、そのような方々は自社の商品やサービスに深い愛情を抱いている場合も多いです。消費者としては知らなかったことで、コンサルタントとしては知らなくても良いけれども「へー」と思わされるような話を色々と伺ううちにすっかりその会社や、その商品・サービスのファンになってしまっているということが多いです。

ただし一方で、情報システムそのものからはみ出さないようなお仕事の場合にはその先が見えません。私は情報システムが好きですので、その範囲に集中していれば何らきになることはないのですが、ふと「これやってもあんなしょうもない商品・サービスが世に出回るだけだもんなー」というような気持ちになるとなかなか立て直すのに大変な思いをします。もちろんそれが仕事のクオリティに影響することはありません。

そんな時でも、情報システムの人が商品・サービスについて色々と教えてくれたりするとまただんだんとその周辺が好きになっていきます。しかしながら情報システムに関係する人の中には、決して多くはないですが厭世観というか、俺はフロントには立ってないし自社の商品・サービスに興味ない(好きじゃない(よく知らない)))というようなネガティブなオーラを発する人がいます。そうなってくるともう一層その会社の製品・サービスが嫌いになってしまいます。

こんなことをずっと昔にオルタナブログの集まりでおじ様がたに相談したところ、「まじめだねー」「給料もらえりゃいいじゃんか」「お客さんをスキルアップのための踏み台みたいに考えてる人より正直で良いよ」というような温かいご意見をいただきました。一行目に書いとけばよかったのですが、これは新人さんに向けての意見です。せっかく入った会社ですので、できるだけ自社を好きになって下さい。きっと他社の人と仕事をするときにプラスになるはずです。(マイナスになることはないでしょう)決して社畜になれというわけではありません。それでは。

yohei

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山口 陽平

山口 陽平

国内SIerに勤務。現在の担当業務は資金決済法対応を中心とした資金移動業者や前払式支払手段発行者向けの態勢整備コンサルティング。松坂世代。

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仕事が嫌になった時、どう立ち直ったのですか?

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