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永井千佳さんのブログでこのような記事を読みました。

「私と一緒に行けば交渉は上手くいきます」 甲高い声の営業は損をする:永井千佳の音楽ブログ:ITmedia オルタナティブ・ブログ http://blogs.itmedia.co.jp/nagaichika/2012/12/post-d149.html

確かに営業の方で声の高い方は多いのですが、この人にならもう一度会ってみたい、話だけでも聞いてもらいたいと思わされるような営業の方を思い浮かべるといずれの方も声が低いです。

反対に、コンサルタントは声が高い(人が多い)という噂というか説を耳にしたことがあります。なぜなのかを考えてみると、コンサルタントにも非常に色々なタイプの人がいれば仕事の受け方も様々ですが、助言をするという仕事がひとつのスタイルとしてあります。

この助言というのは誰にかというと相対的に偉い方にすることが多いのですね。そういった方はまた比較的、声が低くて頼り甲斐のある、男性的な性質を備えた方が多いのではないかと思います。同じようなボスタイプが2人いると反発してしまいがちです。とすると、主と従とがはっきりしたような組み合わせのほうがうまくいくと考えられます。

劇では偉い王様とクラウン(道化)という構図がよく見られます。寡黙がちで声の低い王様と、よく話す声の高いクラウンというのと似た組み合わせなのかもしれません。無論コンサルタントの助言が道化であるというつもりはありません。コンサルタントは結論だけを持ってくるということはなく、当然に考えられる結論はもちろん準備していくことがほとんどではあるものの、その考えに至ったプロセスや手法を説明しながら一緒に考える(といってもその場で考えるのではなくて事前に検討された流れを再現して一緒に結論にゴールインする)という進め方が適合する場面も少なくありません。

その場合はたくさんしゃべって、その一つ一つをあまり重大に受け止められるよりも、こっちに進めばこれがあってあっちに進めばあれがあるということをさらさらっと聞き流してもらえる声が良いのではないかと思います。そのほうが、コンサルタントに言わされた、説得された、というよりも、情報提供を受けて自分が決断した、と思ってもらえることが多いからです。(このあたりはコンサルタントに求められるものが多種多様なのでケースバイケースです。このようなケースが他よりも良いとか多いとかいうつもりは毛頭ありません。)

例えば男性のニュースキャスターは適度に声の高い方が多いと思いますが、あれは聞き取りやすさもあるのでしょうが日常的なニュースはあまり重大過ぎない程度に受け止めてもらう必要性があるからではないかと思います。

ただやはりコンサルタントにとっても重要なのは信頼出来る、任せられると思われないとまずい場面も多いということで、日常的な進捗報告やディスカッションの場面と違ってある程度の人数を集めての情報共有の場や報告会ともなれば、ゆっくりとはっきりした声を意識する必要も少なくありません。「甲高い営業」について考えることで、改めてその必要を認識いたしました。

yohei

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山口 陽平

山口 陽平

国内SIerに勤務。現在の担当業務は資金決済法対応を中心とした資金移動業者や前払式支払手段発行者向けの態勢整備コンサルティング。松坂世代。

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