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日々テレビの報道を見ていると知らず知らずのうちには心が傷ついていることがあるようです。

今日、会社にいるときにまた震度3ほどの地震がありました。その揺れの中、3月11日金曜日のあの大きな揺れを思い出して嫌な気分になりました。揺れがおさまってみると、手のひらにたくさんの汗をかいていました。きっと地震に対するストレスが自分では気づかないうちに大きくなって蓄積されてきているのだろうと思います。

今回の地震では取材機器がハイビジョン化したことにより高画質で津波や原発のようすが放映されています。被災者でない人もまるでそこに居合わせるかのような臨場感です。

また、ソーシャルメディアを通じて被災者とそれ以外の人とが直接連絡を取り合うことができます。加えて、ソーシャルメディアを通じた友人・知人がそのログを残したままでブッツリと連絡を絶ったり、無事ではいるものの大変な苦労を強いられているところを目の当たりにしています。

報道とソーシャルメディアの相乗効果としては、心の暖まるニュースや感動を共有できる一方で、一人一人が感じる不安や怒りといったものもまた増幅されますし、例えば「不謹慎」という言葉を目にする機会が増えているように、他人から負の感情をぶつけられることも少なくありません。

現在こういった事象が被災地でないところの人々に対し大きなストレスになっているのではないかと感じています。災害を身近に感じる環境であれば、その後しばらくは身体がストレスに耐えるよう準備をしてくれているかもしれません。しかし災害を身近に感じないような、例えば距離的な隔たりがあったり、時間的な隔たりがあったりという人に対しても、非常に生々しく震災の状況が伝わります。

また、それらのストレスを受ける人々はまったくの日常生活をおくっていますので、震災に関する情報の整理と、日常生活との切り替えを行わなくてはなりません。まったくの無縁ならば、自分で集中を反らせるということもできるのかもしれません。また、深くかかわりがあるならば、心の準備ができるかもしれません。それが、計画停電や電車の運行といった要素により自分の生活と「微妙な距離感」で絡んでくるときには、本当に心の整理が大変なことになります。

今後、被災者の心のケアはもちろんですが、都心近郊で「出社拒否」のような形で心のバランスを崩すサラリーマンが増えてくるのではないかと危惧しています。もしやる気が出ない等の気分の変化を自覚したら、テレビや新聞からだけでなくtwitter等からも距離を置いてみるのかもしれません。

yohei

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山口 陽平

山口 陽平

国内SIerに勤務。現在の担当業務は資金決済法対応を中心とした資金移動業者や前払式支払手段発行者向けの態勢整備コンサルティング。松坂世代。

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